新型コロナの陰で着々と増え続ける「不調」の正体 放置すればあなたも「病気の戸口」に立つことに

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東京オリンピックという世界的な行事が終わり、私たちに残ったのは、終わりの見えない新型コロナウイルス感染症との戦い。

慣れないリモートワークや、ストレスのたまる外出自粛要請、人との接触機会の制限、不安が積もり続ける経済状況など、自律神経を乱す要因がいま山積しています。

そんな状況下でもしあなたが、強い不安感を覚えたときに実践してほしい、不安や緊張を解消する呼吸法と、ストレスや怒りをマネジメントする方法を最後にご紹介します。

自律神経を整えるおすすめの生活習慣

不安や緊張を解消する呼吸法
【姿勢】
①椅子に座る
②背筋を伸ばす
③両手で体を包むように腕組みをする(目は閉じても、開いていてもよい)
【呼吸】
①両腕で体を抱きしめながら、3秒、鼻から息を吸う
②続いて6秒、口からゆっくりと息を吐く

この動作を10回程度繰り返してみてください。緊張や不安が解消され、リラックス効果も得られるでしょう。

心をデトックスする「3行日記」

これは、かつて私がアイルランドに留学していたときに、同僚に教えてもらったアイデアを自分でアレンジし「3行日記」という習慣にしたものです。

次のテーマを毎日の終わりに手書きで書いてみましょう。

・1行目に「今日失敗したこと」
・2行目に「今日いちばん感動したこと」
・3行目に「明日の目標」

以上の3つです。

こういったメモをスマホに入力している方も多いと思いますが、私はあえて手書きをおすすめします。文字を書くこと自体に、1日で揺れ動いた心を落ち着かせ、自律神経を整えてくれる効果があるからです。

『結局、自律神経がすべて解決してくれる』(アスコム)書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

このほかにも本書『結局、自律神経がすべて解決してくれる』は、患者さんと接する中で得た知見、これまで私が研究してきた成果、そして、今や世界中で研究対象となった自律神経の最新研究や情報を集約し、症状の緩和や改善の仕方を紹介しています。

自律神経は簡単に乱れます。だからこそたとえ乱しても、整えられる方法を知っておくことがとても大切です。

病気の戸口に立たないためにも、世代を問わず本書を活用いただき、自律神経が喜ぶ生活を送っていってほしいと願っています。

小林 弘幸 順天堂大学医学部教授、日本スポーツ協会公認スポーツドクター

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こばやし ひろゆき / Hiroyuki Kobayashi

1960年、埼玉県生まれ。87年、順天堂大学医学部卒業。92年、同大学大学院医学研究科修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属医学研究センター、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、順天堂大学小児外科講師・助教授を歴任する。自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手、アーティスト、文化人へのコンディショニング、パフォーマンス向上指導に関わる。『医者が考案した「長生きみそ汁」』、『結局、自律神経がすべて解決してくれる』(アスコム刊)などの著書のほか、「世界一受けたい授業」(日本テレビ)や「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」(TBSテレビ)などメディア出演も多数。

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