中国共産党は同党の経済政策で「クロスシクリカル(跨周期)」という新たなキャッチフレーズを用いている。政府顧問が言うには、これまでより早めかつ小さめの措置でより長い時間軸を念頭に置いて行動するアプローチを意味する。
中国の不動産規制強化が共産党の新たな方針示唆
つまりは「カウンターシクリカル(逆周期)」からの脱却だ。中国人民銀行(中央銀行)や各省庁の従来戦略は、利下げや減税、インフラ投資拡大などの刺激策で減速しつつある景気を支え、成長が加速し始めれば、引き締めるというものだった。
当局は「クロスシクリカル」政策の概要を示していないが、政府と関係の深い何人かのエコノミストは、景気変動をスムーズにするため、先手を打った穏健な行動を取ることが目標だと述べている。
こうした説明が暗示しているのは、一部の領域では制限を維持し、他の領域では緩和するということだ。人民銀は最近、流動性を高めるため市中銀行の預金準備率を引き下げる一方、不動産相場を抑えようと規制を強化した。こうした行動が、共産党の新たな政策スタンスを浮き彫りにしている。
中国の不動産規制強化、共産党の新たな方針示唆-国民の不満に対応→一部をカットし、位置を変更