「スッキリ」で誕生した男性グループが話題のワケ NiziUの二番煎じ?「BE:FIRST」の魅力を解説

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Huluの完全版「THE FIRST」オーディション編は書類審査を突破した231名が参加した審査から、最終的にデビューメンバーとして7人に絞られた過程を全20話にわたって描いています。辛口ジャッジの審査員たちが登場する演出はなく、審査するのはSKY-HIのみ。スタジオセットで芸能人があれこれ振り返る場面もありません。SKY-HIとオーディション参加者たちのひた向きな姿をただただ追っているのです。

審査合宿の生活の様子などドキュメンタリータッチで描いたHuluで独占配信中の「THE FIRST」(写真:ⒸBMSG)

各審査結果を発表する場面ですら、SKY-HIが粛々と順位とその理由を述べて、それに応える直立不動の参加者たちが並ぶ絵面です。見どころでもある1カ月にわたって山中湖村で行われた富士山合宿に至っても、そのスタイルが続きます。

エンターテインメント性のある華やかな演出はほぼないなかで、1話当たりの尺は約1時間のものから1時間40分強の超ロングサイズもあります。当初はパフォーマンスグループAAA(トリプルエー)の日高光啓としてSKY-HIを知るファン以外、どれだけの人に興味を持たせることができるのか、お節介ながら心配してしまうほどでした。

華やかな演出ほぼなし、それでも魅せる3つの理由

それでも、回を追うごとに魅せられていったのは、3つの理由があると分析しています。1つ目はSKY-HIの参加者たちに投げかけるポジティブな言葉と参加者たちと向き合う真摯な態度にあります。「すごくステキなパフォーマンスでした」などとしっかりと言葉にして褒め、歌やダンス、ラップに対する技術的なアドバイスを具体的かつ素人にもわかりやすい言葉で説明します。

その指導法からは「教えてあげよう」や「見て学べ」といった昭和要素はまったく感じられない一方で、熱血教師と不良たちが甲子園を目指す『ROOKIES』のような信頼関係の築きには重きを置くバランスが心地よいのです。

2つ目はSKY-HIがBE:FIRSTの強みを「パフォーマンスがメッセージになり、それが意思になるグループ」と表現するとおり、それを具現化することを目指した参加者たちの魅力そのものにあることも大きいはず。デビューメンバー入りを果たした参加者はもちろんのこと、惜しくも脱落した参加者にも志があることを1人ひとり漏れなく映し出しています。

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