泥臭さや熱さをあえて押し出すオーディション番組
またひとつ、注目度上昇中の音楽グループがオーディション番組から生まれました。ボーイズグループ発掘オーディション「THE FIRST」(ザ・ファースト)として展開し、8月13日にデビューメンバーが決定した7人組ボーイズグループBE:FIRST(ビーファスト)です。日本のエンターテインメント業界に一石を投じようとしていることが番組から伝わってきます。
BE:FIRST誕生までの様子を今年4月から日本テレビ『スッキリ』が追い、Huluでは完全版が配信されています。『スッキリ』の放送日には参加メンバーの名前がツイッターのトレンドに並び、Huluではエピソードが更新されるたびに、Hulu総合ランキング1位を占めていました。オーディション段階から参加者のパフォーマンス動画がYouTubeで100万回を上回る再生回数を記録し、8月16日に配信されたプレデビューシングル『Shining One』は各種チャート1位を得ています。
オーディションを番組化し、話題を集め、実績を作る正攻法です。それって、話題をさらったNiziUの二番煎じじゃないか。そんな受け止められ方もあるでしょう。では、何がこれまでと違うかというと、その伝え方にありました。一部始終をカメラに収めたHuluの完全版ではそれがよく表れています。
「THE FIRST」の主宰者で、マネジメント/レーベル「BMSG」のCEOであり、現役のアーティストでもあるSKY-HI(スカイハイ)が「育成プログラムを追ったオーディショナルドキュメンタリーとして展開しました」と説明するように、ほかの参加者を蹴落としながら、コマを進めていくようなサバイバルを売りにしたオーディションではないことは一目瞭然。ある意味、時代と逆行しているかのような泥臭さや熱さをあえて押し出しているものでした。
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