かき氷で「頭がキーン」としたときに和らげる方法 あの痛みの理由は、「脳の錯覚」だった!
かき氷が脳に引き起こす錯覚
Q どうしてかき氷を食べると頭がキーンとするの?
A 冷たい刺激を痛みとしてまちがって感じてしまうから。
かき氷やアイスクリームなどの冷たいものを食べると、頭が急にキーンと痛くなることがあるが、一体なぜなのだろうか。仙台頭痛脳神経クリニックの松森保彦院長に話を聞いた。
「かき氷を食べると口の中や喉が急激に冷やされますが、冷たさを感じる神経は、実は痛みを感じる神経と同じもの。そのため、急激な冷たい刺激があると、脳が混乱して冷たさを痛みとして受け取ってしまうと考えられています」
冷たいものを食べて頭が痛くなるのは脳の錯覚が原因なのだ。だとすれば、錯覚が起きないよう刺激を緩やかにすればいい。例えば、あらかじめ冷たい水を飲んでおく、かき氷をゆっくり食べる、といった工夫ができる。
「急激に冷やされた口の中や喉を反射的に温めるために、血流を増やそうと頭の血管も拡張することで一時的な炎症が起こり、それも痛みの原因となるのではと考えられます」(松森院長、以下同)
では、つい慌てて食べてしまいキーンとなったときは、どうしたら痛みを和らげることができるだろうか。
「おでこを冷やすのがおすすめです。人間の脳は、同時に複数の刺激を処理するのが苦手なので、より強い刺激を与えることで痛みが和らぎます。また、おでこを冷やすと頭の血管も冷やすことができるので、脳の血管を収縮させて痛みのもととなる炎症を抑えることもでき、より効果的だと思います」