夏休み明けに「不登校」娘の選択を認めた母の葛藤 「中学行かない宣言」にも「わかった」と一言

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ちょうどそのころ、学校から「卒業式はどうしますか?」と聞かれたのですが、娘は「出たくない」と言うので、卒業式には出ませんでした。結局夏休み明けから一度も学校へは行くことなく、小学校を卒業しました。

お道具箱から見つけたのは

卒業式の日は娘の代わりに卒業証書だけもらいに行ったのですが、この日、私は思わぬかたちで娘が学校へ行かなくなった理由を知ることになりました。

「教室に備品が置いてあるので、持って帰ってください」と担任に言われ、私は娘の持ち物を家まで持って帰ってきました。そして、その日の夜、何気なく自宅のリビングでお道具箱を開けると、たくさんの手紙が出てきました。1人の同級生が娘にあてて書いたものです。手紙には、娘の悪口や「あの子とは、もうしゃべっちゃダメだ」と行動を制限するようなことがびっしり書かれていました。

お道具箱からあふれる大量の手紙を見た瞬間「ああ、娘が学校へ行かなくなった原因はこれだったんだ」と初めて知ったんです。同時に「お道具箱に入れていたということは、親にも知られなくなかったのだろうし、先生にも言わなかったのだろうな」と娘の孤独を感じて、ぐっと胸が苦しくなったのを覚えています。娘に対して「気づいてあげられなくて、ごめんね」と心から思いました。

小学校の高学年ってヘンなグループ意識が強くなる年ごろだろうなと思っていましたし、なんとなく、娘の不登校にはそういうことも影響しているのだろうなと、うすうす感じてはいたんです。でも、お道具箱に収まらないほど大量の手紙を書かれるまでだとは思っていませんでした。手紙の存在自体がショックでしたし、何より娘のこれまでの心の傷を想像すると呆然とするしかありませんでした。

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