では、そこには何らかの原則や「型」があるのだろうか。
16の「輝かしい失敗」のパターン
こうした意義深いコメントには、いくつかのパターン(型)がある。『失敗の殿堂』に紹介されている「輝かしい失敗」は、全部で16のパターンに分類されているが、専門家のコメントに共通するものが多い。これらのパターンは、成功のパターンやストーリーではない。ありえる「落とし穴」をパターン化しているのだ。
ただし、その応用には想像力を働かせる必要がある。以下に、各パターンの意味するところと、そのときに問いかけられるフレーズを例として挙げてみた。
(問い)「全体でなく部分しか見ていないのでは?」「違う視点で眺めてみたらどうでしょう?」「他のプレイヤーの動きをもっと見てみたら?」
(問い)「もっとワイルドなシナリオが必要なのでは?」「ブラックスワンが何羽も出てきたら?」
(問い)「顧客価値は高くても、全く儲からないビジネスモデルになっていないか?」「自社が全然儲からないが?」「誰が儲かる構図になっていますか?」
(問い)「当初の想定から現在は状況が変化してないか?」「それって、もう遅い可能性がありますが?」
(問い)「誰も欲しがらない商品やサービスを提供しようとしてないか?」「主役のいないパーティ?」
(問い)「仮定と現実を混同していませんか?」「妄想に走っていませんか?」
(問い)「この計画どおりにいくと思い込んでないか?」「真空状態にいるような感じはありますか?」
(問い)「だれもついてこないビジョン?」「単なる妄想になっていないか?」「リソースをどうやって調達してきますか?」「パートナーは誰ですか?」
(問い)「撤退プランは考えていますか?」「要らない仕事を抱えていませんか?」
(問い)「バイアスがあるんじゃないの?」「それって、これまでのやり方の繰り返しになっていない?」「トートロジー的思考(事故が起きていない、だから安全だ)?」「よくあるイメージの再生産になっていないか?」
(問い)「自分の直感を過信していないか?」「アートだけではダメなんじゃないか?」
(問い)「◯◯の値段が上がったらどうします?(実際にあった話:切手代が上がるとダイレクトメールの需要は減る。だから新印刷工場の投資規模は小さくした)」
(問い)「失敗を振り返ってみよう」「別の発見があったのでは?」
(問い)「木と森をそれぞれ見よう」「中庸の視点が求められますね」
(問い)「ファーストペンギンはいいけれど、そこに水はあるの?」
(問い)「席は1つしかないかもしれないよ」「勝てるシナリオになっていますか?」
