お金が貯まらない「食費の多い人」が今すべきこと 食品ロス・食費削減は毎日100円の注意でかなう

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消費者庁が徳島で行った調査によると、捨てられやすい食品の1位は主食(ごはん、パン、麺類)、2位が野菜、3位がおかずだとある。

理由は、食べきれなかったり、傷ませてしまったり、消費・賞味期限切れになってしまった等があげられるが、やはり保存・管理に問題がある。ステイホームで食費が増えている家庭は、冷蔵庫が食品のストック庫と化し、奥のほうに何が入っているか把握できていない迷宮状態になっているのではないだろうか。

買う数を減らせば、冷蔵庫に入れる量も減る。材料が限られると作りすぎにもならないし、食べきれずにおかずが残ることも減らせるだろう。材料をどんどん料理に回して消費できれば、冷蔵庫はつねにスッキリしており、いつ作ったかわからないおかずが入った容器が棚の奥から発見される……ということも減らせるだろう。

また、盲点はドアポケットだ。開封した調味料やたれの瓶がぎっしり並んでいる家は多く、ここにこそ期限切れの食品ロス要員が潜んでいる。封を切れば味も落ちやすくなるので、新陳代謝をよくするためにも、調味料類は大サイズよりも小サイズを買うことをお勧めする。

冷蔵庫の管理については、消費者庁の「計ってみよう! 家庭での食品ロス(令和元年11月版)」に詳しい。このまま主婦雑誌の食費節約特集に置き換えても遜色はない。気になる方はご一読を。

われわれは多分、食べすぎているのだ

コロナ下の巣ごもりライフは1年以上も続いている。食費だけでなく、体重が増えたという声も聞く。通勤や外出が減って消費カロリーも減少しているのだから、コロナ前と同じように食べていては太るのは自明だ。だが、本能的に人間は食べ物を減らすことを選択しない。飢えへの恐怖がDNA上に刻まれているからだろうし、がらんとした冷蔵庫を見ると不安に思う人もいるかもしれない。

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しかし、食品もお金も有限である。われわれが使う食費は、住居費を除いた消費支出全体の約3割を占めている。コロナ下でも食品スーパーの売り上げは順調で、それだけ多くの食品が買われ、その一部が食べきれずに廃棄されているのだ。食品を捨てることはお金を捨てることでもある。その意識を持てば、かけすぎの食費も食品ロスも削減できるのではないか。

このご時世、食べることくらいしか楽しみがないと嘆かずに、この程度が巣ごもりライフの適量だと考えて、食事量の削減に取り組んではいかがだろう。ただし、健康を損なうほどの粗食はやりすぎなので要注意。

松崎 のり子 消費経済ジャーナリスト

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まつざき のりこ / Noriko Matsuzaki

20年以上にわたり『レタスクラブ』『レタスクラブお金の本』『マネープラス』などのマネー記事を取材・編集。家電は買ったことがなく(すべて誕生日にプレゼントしてもらう)、食卓はつねに白いものメイン(モヤシ、ちくわなど)。「貯めるのが好きなわけではない、使うのが嫌いなだけ」というモットーも手伝い、5年間で1000万円の貯蓄をラクラク達成。「節約愛好家 激★やす子」のペンネームで節約アイデアも研究・紹介している。著書に『お金の常識が変わる 貯まる技術』(総合法令出版)、『「3足1000円」の靴下を買う人は一生お金が貯まらない』(講談社)、『定年後でもちゃっかり増えるお金術』(講談社)。
【消費経済リサーチルーム】

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