「相手の気持ちを考えられない人」の困った婚活 お見合いでマナーや規則守れない人増えている

✎ 1〜 ✎ 28 ✎ 29 ✎ 30 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

真奈さんは「私はこのあとサロンにお客様がいらっしゃるので戻らなきゃいけないんです」と説明しましたが、男性は「俺は今日のためにわざわざ車を借りてきた。行かないのは失礼じゃないか」と逆ギレ。その後、男性と押し問答になり、最後には怒鳴りだしたそうです。

「アンタさ、自分勝手じゃない? お見合いはお互いを知るためにあるもので、1時間でサッサと終わるなんてあり得ないんだよ。さっきからなんだよ。『行かない、行かない』って、いい加減にしろよ!」

あまりの大声にウェイターが飛んできて、「大丈夫ですか?」と声をかけたくらい。真奈さんは怖くて、やっとのことでトイレに行くと席を離れ、私に電話してきました。

「このまま帰ったほうがいい」と助言したのですが、席にまだ荷物が残っているというので、「じゃ、とりあえず戻って『相談所に電話したら帰りなさいと言われた』と言ってお帰りになってください」と指示。真奈さんは戻って「お釣りはいらないです」と2000円をテーブルに置いて逃げるように帰ったそうです。

電車で泣いていた目の前にいたのは…

結婚相談所でのお見合いでは、こんなことは通常起こらないことなのですが、怒鳴られて怖い思いをして、帰りの電車の中では涙が止まらなかった真奈さん。夜、私がフォローの電話を入れて1時間ほど話を聞いて慰めたら、「話を聞いてもらったので、気持ちがおさまりました」と落ち着き、「さんざんでしたけど、1つ、いいことがあったんです」と言いました。

「電車で泣いているときに、ふと顔を上げたら、目の前に見たことがある人がいたんです。その時は泣いてもうろうとしていてわからなかったんですが、冷静になって思い返してみたら、先週お見合いした人でした」 「運命かも」なんて言っていた真奈さんです。

結婚という一世一代の大きなイベントに不安定な社会情勢が絡んできたために、多くの人の精神状態も大きく変化しています。婚活現場も例外ではありません。今後は時代の流れを汲みながら、いかに会員に的確に寄り添えるか、相談所の真価が問われることになります。

植草 美幸 恋愛・婚活アドバイザー、結婚相談所マリーミー代表

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

うえくさ みゆき / Miyuki Uekusa

1995年にアパレル業界に特化した人材派遣会社エムエスピーを設立。そこで培ったマッチング能力・人材発掘力を生かし、2009年に結婚相談所マリーミーを設立。結婚相談業のほか、セミナーの開催、テレビやラジオへの出演など、アラサー・アラフォー男女を「幸せな結婚」に導くために幅広く活動中。『ワガママな女におなりなさい 「婚活の壁」に効く秘密のアドバイス』(講談社)、『「良縁をつかむ人」だけが大切にしていること』(諏内えみさんとの共著、青春出版社)、『結婚の技術 (中央公論新社)、『モテ理論』(PHP文庫)など。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事