日本人がわかっていない「音声市場」本当の凄み GAFAやマイクロソフトも覇権争いに血眼

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(写真:takeuchi masato/PIXTA)
人の声とそれを認識するテクノロジーが掛け合わされ広がるボイステックの世界。ビジネスのプロや芸能人などの「声のブログ」、メディア記事を声で聴くなど500以上のチャンネルを持つ音声プラットフォーム「ボイシー」は月間ユーザー数250万を超えた。声が次のインフラになる、と『ボイステック革命 GAFAも狙う新市場争奪戦』の著書で、Voicy創業者兼CEOの緒方憲太郎氏は宣言する。

スマホ登場以来の大波

──音声は画像、動画などのコンテンツに一つ加わるのではなく、まるっきり新しい市場、革命だと。

人と情報のあり方を思い切り変える、スマホ登場以来の大波だと思っています。10年前に音声アシスタントSiri搭載のiPhoneが発売され、画面に縛られる生活から解放されようとしている。スマートスピーカーやワイヤレスイヤホンなど、聞くためのデバイスが増え、いつでもどこでも、何かしながら、楽に情報を得られる究極の形として音声が急浮上しています。「わざわざスマホ出してアプリ開いて天気予報見てたの?」って時代ももうすぐでしょう。

──日本は「まだまだ動画でしょ」という空気かと思いますが。

テレビ、パソコン、スマホと情報を目から得てきた時間が長かったので、視覚情報が1番、と思っている人もまだ多い。でも、手で作って目から入れる情報は加工する機材や環境、手間と時間、技術が要る。一方、口で作って耳から入れる音声は、人と会ったら自然と話すように、根本的な情報交換ですよね。ディープラーニングが音声の認識精度を飛躍的に向上させ、音声プラットフォームが“使える”レベルになった。より多くのしゃべりたい人が発信できる、そうした情報交換の仕方がネット上で楽にできる時代になった。

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