人気テレビドラマに見る「SDGs」ブームの超進化 「恋はDeepに」「おかえりモネ」など大豊作

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「恋はDeepに」など、日本のテレビドラマでSDGsが自然に描かれる作品が増えています(画像:日本テレビ公式サイトより)

「脱炭素化だ」「SDGsだ」と、サステナビリティ(持続可能性)が一気に社会のトレンドになっていますが、エンタメの最前線、テレビドラマでも、サステナビリティの要素が入る作品が増えてきました。

コロナ禍でステイホーム中に、テレビドラマにはまった方も多いと思いますが、長年気候とエネルギー政策の分野を専門に研究する筆者もその一人です。テレワーク後にドラマを楽しみにする生活の中で、近頃3つもの人気テレビドラマがSDGsの要素をさりげなく、しかししっかりと取り入れていて目を見張りました。

NHK朝の連続ドラマ「おかえりモネ」、そしてこの春に放映が終わったばかりの日本テレビの「恋はDeepに」、さらにTBS「着飾る恋には理由があって」です。

大自然の循環を描いた、NHK「おかえりモネ」

まずはNHK朝の連続テレビドラマ「おかえりモネ」。宮城県の気仙沼沖の島に生まれ育ち、林業の町で青春を過ごした清原果耶さん演じるヒロイン・永浦百音(愛称「モネ」)が、天気予報を通じて人々の役に立ちたいと気象予報士になるドラマです。

気象予報士は合格率5%の難関の国家資格。当初はなぜ雨が降るのかもわからなかったモネは、いったんはあきらめます。しかし、気象予報士の活躍を目のあたりにして、「気象は、リスクを知って備えをする時間を作ること」と再認識。気持ちを新たに挑戦し見事、合格を勝ち取り活躍します。

このドラマでは、根底に流れるテーマとして、「海と山と空は全部つながっている」という大自然の循環があります。モネの祖父が言います。「山に雨が降り、そこで育った葉が養分となって雨水とともに川へ流れ、やがて海へとたどり着いてカキの栄養となる」。これこそ大自然の循環です。

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