Twitterが大攻勢、3年で「売上倍増」達成への道筋 日本法人代表が語る「矢継ぎ早」新機能の狙い

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
ツイッター日本法人の笹本裕代表は今年5月からアメリカ本社の日本・アジア太平洋地域担当副社長を兼任。2月に発表した、2023年までに売上高を倍増させる計画の詳細を語った(撮影:梅谷秀司)

「2023年に年間売上高を現在の2倍以上にする」――。今年2月、ツイッターのジャック・ドーシーCEOは突如として野心的な計画を発表した。2020年に37億ドルだった売上高を、2023年に75億ドル(約8000億円)以上に引き上げる。

ツイッターの株価はほかのアメリカのIT大手に比べて伸び悩んでいたことを受け、昨年にはアクティビストファンドのエリオット・マネジメントがドーシー氏の退任要求を突き付けていた。収益拡大を急ぐのにはこうした背景がある。

売上高を伸ばすにあたり、経営指標として重視する「収益化可能な1日当たりのユーザー数」、つまり広告を閲覧するユーザー数は年平均で最大20%伸ばし、2023年末には現状の1.6倍となる3億1500万人にする方針だ。

「機能追加のスピードが格段に上がった」

ツイッターの収益の大半を占めるのが広告収入だ。そのためにはユーザー数を伸ばし、一人ひとりのアプリ上の滞在時間を増やして広告に触れる機会を増やすことが不可欠となる。

そこで同社は今年に入り、新機能を矢継ぎ早に展開し始めている。ドーシーCEOは2月のアナリスト向け説明会で、「2023年までに開発スピードを2倍、つまり従業員1人当たりの機能数を倍増させ、ユーザー数と売上高を直接的に伸ばしていく」と語っていた。

今回取材に応じたツイッターの笹本裕・日本法人代表もこの点を強調する。「ツイッターの開発ツールは創業当初から同じものを使ってきたが、新機能の開発に時間がかかっていた。数年前から進めてきたツールの刷新が昨年完了し、新機能を追加するスピードが格段に上がった」。

これまでは140字以内の「ツイート」を通した文字でのコミュニケーションを中心としていたツイッターだが、昨年11月から縦型の画像や動画を投稿する「Fleet(フリート)」、今年5月からはユーザー同士で音声で会話する「Spaces(スペース)」を開始し、ユーザーの表現の幅を広げた。

次ページフリートを早々に終了した理由
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事