理系学生からは、採用選考型インターンシップに反対する理由として、理系特有の事情をあげる。「文系学生は3年生夏から就活ができるが、理系学生は研究が忙しくて参加できない」というわけだ。たぶん多くの理系教員も同感だろう。
文系教員の中には「卒業させてあげないわけにはいかない」と優しい人が多いが、理系教員は厳しく、「水準に達しない学生に単位を出さない」と宣言する人もいる。
指導が厳しいせいかどうかははっきりしないが、理系学生がよく勉強するのは確かだろう。
インターンシップ採用の方針を企業は開示すべき
学業をおろそかにすれば卒業が危うくなり、学業を優先すれば3年生のサマーインターンシップ参加は不可能。真面目で優秀な理系学生の就活は厳しい。
「研究が忙しく参加できない学生もいる。不平等だ」(理系・旧帝大クラス)
「理系大学院生は研究に時間を取られるため、3月まで就活に時間を割けない。研究をあまりしていない人が有利になるのは不平等感がある」(理系・旧帝大クラス)
「理系は研究室で忙しいため、不利なことが多いと感じる」(理系・中堅私立大)
理系就活は厳しいが、企業が欲しい理系人材は大学できっちりと基礎を固めてきた学生だと思う。「学業に十分に専念することが不利にならないような仕組みにしてほしい」(理系・旧帝大クラス)と書く学生がいるが、こういう人材が欲しいなら、なんらかの配慮が必要だろう。
理系採用に限らず、真面目に学ぶ学生が不平等感を持たずに就活するため、インターンシップと選考に関わる実際の運用を、企業はもっと開示すべきではないだろうか。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら