「エア ジョーダンⅠ」40足持つマニアが語る魅力 ナイキ製スニーカーの沼にハマった理由とは?

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また、魅力的なバリエーションを常に作りだしており、マニア心を巧みにくすぐるところも見逃せません。今日履いているジョーダンは“SB”というスケートシリーズのひとつ。トリックなどを重ねることでアッパーが削れ、下地カラーが顔を出すという手の込んだ一足。これも実に素晴らしいアイデアだと思います」

アイテムとしての高い完成度が魅力

その他、世界的な認知度を得ているところもジョーダン Ⅰならではの魅力と断言する中野さん。

「リリースされてすぐ完売となる復刻スニーカーはいくつか存在します。しかしエア ジョーダン Iは世界的に広くリスペクトされているところが大きなポイント。たとえば海外出張に履いて出掛けたとき、街角で『ナイスジョーダン!』など声を掛けられることがたびたび(笑)。また雨が降ったときは『濡れるから』と店員さんにビニールをいただいたこともありました。

その他、ネイティブアメリカンジュエリーを求めてサンタフェの町を訪れたときも、『そのジョーダン最高だね』と褒められたり。他のスニーカーでは、ここまでのエピソードは生まれないように思います」

エア ジョーダン Iはアイテムとしての高い完成度が魅力と強調する中野さん。それゆえにいろいろな装いに合わせられるモデルとも指摘します。

中野さんのエア ジョーダンIコレクション。この三足は日本未発売で当時の並行輸入品。今ではプレミア価格となっている様子(写真:LEON編集部)

「ショーツにはもちろんスラックスとコーディネートしても、しっかりキマるところがエア ジョーダン Iの良いところ。アメカジなどの装いにマッチすることは言わずもがな、キレイめスタイルの差し色アイテムとしても活用可能です。たとえばモードな真っ黒スタイルの足下に“ツマクロ”を合わせてみたり。

また“シカゴ”カラーに合わせて、赤いシャツを着込んだ装いもお洒落だと思います。スニーカーは大人っぽい着こなしにマッチしないと考える人も多いと思います。しかし、個人的にはタイドアップにあえてエア ジョーダン Iを合わせるようなスタイルも楽しんでいます。大人だからこそ、そしてエア ジョーダン Iだからこそ成立するコーディネートが、まだまだあるように感じています」

文/長谷川 剛(TRS)写真/大森 直(TABLE ROCK inc) 

中野光章さん
(バーニーズニューヨーク クリエイティブサービス部アシスタントディレクター)
大学卒業後にバーニーズ ジャパン入社。新宿店デザイナーズフロアのマネージャーを経て、2003年よりPRマネージャー、2021 年より現職。PRや自社メディアを統括。ネイティブジュエリーに加えヴィンテージウエアに関しても深い造詣をもち、ファッション誌等の企画構成も手掛ける。
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