異例の「大規模デモ」キューバが置かれている状況 人々がSNSやネットで窮状を訴える姿も

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キューバの反体制派は、行方がわからなくなっているとされる数十名の人々の氏名を確認し、同国政府が反政府活動家に対する新たな取り締まりを開始したとのおそれを強める形となっている。

一方、キューバ当局は、国民は彼らの苦しみを食い物にする外国のプロパガンダによって操られていると主張する。「キューバの人々は、海外で作られたコンテンツに文字通り攻め立てられてきた」と、駐米キューバ大使も務めたベテラン外交官、ホセ・ラモン・カバナス・ロドリゲス氏は語っている。

「医薬品の面では、事態は深刻」

しかし、12日にネット上に投稿されたインタビューやレポートでは、キューバ人たちが自分たちの苦境を訴える声が多数紹介されている。海外の親戚から送金を受けている人たちでさえ、生活が厳しくなったと口にしている。

「ハバナではまだ少しは希望が持て、食料の不足も比較的軽度ですが、ほかの地域、特に東部の州の状況は厳しく、基本的な物資さえ足りなくなっています」とハバナに住むヤネイシー・ゴンザレス・リベロさんは語っている。

「医薬品の面では、事態は深刻です」とリベロさんは続けた。「病気で緊急治療室に運ばれた患者の痛みを和らげようにも薬品がないのです」。

キューバでは停電はめずらしいものではないが、国が財政危機に瀕しているため、過去1年間は停電がますます頻繁に発生するようになっている。かつてオバマ大統領はアメリカ人によるキューバへの旅行と投資を容易にする措置を講じ、後には経済制裁を終了する方針を打ち出していたが、そうした措置が引き金となって始まっていた外国からの投資も、トランプ政権による制裁の強化でしぼんでしまった。

キューバ全土で繰り広げられた11日のデモは、長年キューバ情勢を見てきたアナリストたちさえも驚くほど大規模なものだった。

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