SBIも巻き込まれた「太陽光ベンチャー」倒産の顛末

失われた「ソーシャルレンディング」への信頼

もぬけの殻の本社事務所(写真:2021年6月、筆者撮影)

神奈川のあるベンチャー企業の倒産が、金融業界を揺るがしている。

その企業は、金融機関から融資金11億円超を詐取したとして、代表・役員ら3人が逮捕された「テクノシステム」(以下テクノ社)。同社はこの件とは別に、金融大手・SBIホールディングス傘下のSBIソーシャルレンディング(以下、SBISL)を介し個人投資家からも300億円以上を調達しており、その資金を本来の借入目的以外に使っていた疑いも持たれている。

現在テクノ社は事後処理を弁護士に一任し、倒産処理に向けた法的申請の準備に入っている。

一方のSBIはソーシャルレンディング事業からの撤退を決定、6月には「事実と異なる説明で投資家を勧誘していた」として金融庁からSBISLの業務停止命令を受けている。

そもそもソーシャルレンディングって?

ソーシャルレンディングとは、「融資(貸付)型」のクラウドファンディングとして位置づけられ、インターネット上で資金を借りたい個人や法人と投資家を仲介する金融サービス。国内では中小・中堅企業の新たな資金調達手段として活用が広がってきた。投資家にとっては、少額から投資可能で、銀行より高い利回りを受け取れるメリットがあった。

しかしこの一件によって、ソーシャルレンディングという新たな金融手法の信頼性は大きく揺らいでいる。SBIのような金融大手を巻きこんで、なぜこのような事態が起きてしまったのか。テクノ社の倒産までの顛末を追った。

次ページ当初は「急成長ベンチャー」として脚光
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