米テスラほどウォール街の見方が二極化している銘柄はほとんどない。今年に入ってS&P500種株価指数の重しとなっている同社株の不振でもこのように相反する評価に変わりはない。
強気と弱気、それぞれの根拠
パイパー・サンドラーのアナリスト、アレクサンダー・ポッター氏はテスラの電気自動車(EV)事業が今後、支配的な地位を占めるとみて株価目標を1200ドルに設定している。これは30日終値(679.70ドル)の倍近い水準だ。一方、ロス・キャピタル・パートナーズのアナリスト、クレイグ・アーウィン氏は、テスラは好スタートを切ったが、競合他社の追い上げを受けると予測し、150ドルへの株価下落を見込む。
こうした異なる見解は、1-6月に他の自動車銘柄が上昇したにもかかわらずテスラ株が約4%下落した要因を浮き彫りにするものだ。株価が8倍余りに達した昨年とは対照的な動きであり、競争上の脅威増大や中国での販売鈍化の兆しを受けて急成長の予想が市場で疑問視されていることを反映するものだ。
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