ゆとり世代2期生、相談相手のトップは「両親」--2011年4月入社希望者に関する意識調査
就職難をくぐり抜け、内々定を獲得してもなお学生たちは安堵できないのか。最後まで慎重に就職先を吟味しているようだ。
給与と福利厚生がトップ
採用コンサルティング会社のレジェンダ・コーポレーションが、2011年4月入社を希望する学生1315名を対象に行った調査によると、内々定承諾の際、誰かに相談すると回答した学生は全体の57%にのぼった。相談相手のトップは「両親」が91.6%と、「友人」(47.1%)や「大学の先生」(27.6%)などを大きく引き離す結果となっている。
同社でマーケティングディレクターを務める大捕浩尚氏は、次のように指摘する。
「今の大学生はサークルへの参加率が低下するなど、横の繋がりが希薄になっている。相談するトップが両親という結果は、まさに今時の学生の人間関係が、浮き彫りになったといえる」。
相談内容については、全体で「給与や福利厚生」(44.4%)がトップとなり、「“会社がつぶれないこと”を重視する傾向」と大捕氏は分析する。学生たちは、リーマンショックの煽りで就職が決まらない1つ上の先輩の苦悩を目の当たりにしている。募る危機感が、安定志向を強めているのだろう。
親子で手に手を取り合って
一方、相談される親も真剣だ。
「“お受験”ならぬ“お就職”。子どもの就職を心配する親がここ2、3年で増えた」と、大捕氏は話す。親のニーズを反映し、親向けの就職説明会を行う大学や、内定後の親向けフォローを実施する企業も増加している。
「ゆとり世代にとって、厳しい就職環境は初めてのハードル。親は助けたくなるのでは」(大捕氏)。“ゆとり世代2期生”といわれる彼らは、親子で手を取り合ってこの厳しい就職戦線を駆け抜けていく。
(フリーライター:佐藤ちひろ=東洋経済HRオンライン)
【調査概要】
調査対象:2011年4月入社を希望する新卒学生1万4737名
調査方法:インターネットによる調査
調査期間:2010年4月23日(金)~4月29日(木)
有効回答数:1315名
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