「自分の行動に責任持つ子が育つ」親の必須3行動 台湾の天才オードリー・タンの母に学ぶ教訓
子どもを愛する親の意識は、つねに「今、子どもが求めるもの」に向けられています。抱っこしたり、遊んだり、お話ししたり、歌ってあげたりするだけでなく、子どもを観察して、お腹が空いたか、おむつを替えるか、そっとしておくかなどを判断します。
このように愛情を注ぎ、見守ってあげると、子どもは安心感を覚え、自信が持てるようになり、自分が重要な存在であることをあらためて証明しなくても、大人とうまく関わっていくことができます。
中にはつねに大人の注意を引こうとする子がいます。大人の意識が自分以外に向くことに耐えられず、時には注目してほしくてさまざまな悪事まで働きます。私は学苑でこういう子どもをしょっちゅう目にします。きっと安心感が足りないから、大人を思うままに動かすことで、自分の価値を証明したいのでしょう。
こうした「暴君」の親たちは、子どもを愛していないのではなく、愛し方を間違えているだけです。少し話を聞くと、必ず親子関係に問題があることがわかります。時には親御さんの子ども時代の心理的欲求にまでさかのぼって分析する必要があるため、とても大がかりな作業になります。
もし「うちの子も同じだ」と思う親御さんがいれば、ちょっと確認してみましょう。お子さんは愛情不足を感じているようですか? あるいはすでに大人を思いどおりにしようとする行為が見られますか?
幸い、人間の成長とは切れ目なく続くものです。少なくとも今から努力を始めれば、日常生活の中で子どもは自信をつけ、大きく成長することができます。どうすればいいかって? それは教えられません。自分で考えないと。子どもも家族も千差万別ですから、すべてに当てはまる「正しい答え」はありません。
愛情、自信、自己肯定感は健全な感情
でもこれだけは言えます。愛情、自信、自己肯定感は健全な感情であり、それに対する偽物が支配欲、権力欲、完璧主義です。この2種類の違いがわかれば、あなたは何が正しいかを自分で判断できるようになります。
問題をもっと複雑にしたくなければ、子どもとの主導権争いは避けたほうがいいでしょう。この争いのサインを見極めることは、親子関係を変えるための重要な一歩です。どんなときでも、もし親子の両方が怒った状態か、落ち込んだ状態にあれば、すでに争いが始まっているサインです。
食事が典型例ですね。あなたが子どもに何かを無理に食べさせようとしたら、これが主導権争いのスタートです。
普通、親はまず「野菜は栄養があるから、食べようね」と優しく諭します。でも子どもに「やだ!まずいから食べたくない!」と反抗されると、強い口調や甘い言葉を使い始めます。そうしてあらゆる手段を使い、やっとのことで野菜を食べさせることに成功したとします。
ところがこの結果、むしろ親のほうが悩み、落ち込み、イライラし、少なくとも小言が増えてしまう。つまりこの争いに勝者はいないのです。
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