商船三井と川崎汽船、異例の業績上方修正のわけ コンテナ運賃が高止まり、どこまで続くのか
コンテナ運賃は過去最高を記録
――株主総会が終わらないうちに、商船三井は2021年4~9月期の連結経常利益を期初の650億円から1850億円へ、川崎汽船も同440億円から1590億円へ大幅に上方修正しました。かつてない好業績ですが、何が起きているのでしょうか。
コンテナ船市況が予想を超えて高騰を続けていることが主因だ。公益財団法人の日本海事センターが6月22日に発表した5月の上海発ロサンゼルス行きコンテナ船の運賃(40フィートコンテナ)は、コンテナ1個当たり6350ドルと、前年同月の2080ドルから3倍以上に高騰している。今年1月の5170ドルと比べても上昇が続いている(元データはDrewry社)。
ヨーロッパ航路も運賃が高止まりしている。上海発ロッテルダム行き運賃は1個当たり8730ドルと、2020年5月の1840ドルの4倍以上に達している。今年1月の9520ドルと比べるとやや下落しているが、引き続き空前の高水準が続いている。
6月までのコンテナ貨物のスポット運賃指数(上海航運交易所)は、上海発北アメリカ西岸行き、ヨーロッパ行き航路とも過去最高を記録している。北米航路でも欧州航路でも、実勢運賃はこれをさらに上回っている。
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