都議選スタート、「結果は小池知事次第」の選挙に 知事入院で都民ファースト大苦戦、自民奪回か
東京都議選が6月25日に告示され、7月4日の投開票日に向け、激しい選挙戦がいよいよスタートする。秋までにある次期衆院選の前哨戦の位置づけで、東京五輪・パラリンピック開催を目前にした首都決戦となるだけに注目度は高い。
今回の見どころは、4年前の都議選で大躍進した地域政党「都民ファーストの会」と、歴史的惨敗を喫した自民党の対決の行方だ。小池百合子都知事が特別顧問を務める都民ファーストが一定以上の議席を維持できるのか。また、公明党との協力関係を復活させた自民党が、都議会での第1党と自公で過半数を奪還できるかが最大の焦点となる。
自民が優勢、都民ファースト苦戦か
すでに、選挙専門家の間では「自民優勢、都民ファースト苦戦」(アナリスト)との見方が支配的で、自民党本部も「圧勝して第1党になる」(選対幹部)と自信をにじませている。
これに対し、都民ファーストは選挙戦での「小池知事の積極的支援が頼り」(幹部)だ。ただ、22日に小池氏が「過度の疲労」で入院したことで、「小池氏抜きの戦いになれば勝ち目がない」(幹部)との嘆き節も出る。
都議会の議席定数は127で過半数は64。立候補者は約260人と、2017年の前回選(259人)と同程度となる見通しだ。選挙前は与党の都民ファーストと公明が計69議席を占めていたが、今回選挙で協力関係を復活させた自民、公明両党の合計議席が過半数を超えれば、小池都政を取り巻く政党の力関係も一変する。
都民ファーストが支える小池氏だが、自民党の最高実力者である二階俊博幹事長との太いパイプも維持している。関係者の間では「選挙後は、小池氏が都民ファーストから自公に乗り換える」(自民幹部)との見方も多く、政界では選挙戦での小池氏の動きに注目が集まる。
このため、選挙直前の小池氏入院について、政界でもさまざまな揣摩臆測が飛びかう。小池氏は27日までの公務を副知事に委ね、告示以降の数日間は小池氏不在の選挙戦となる。「公務復活後もコロナや五輪対策に集中して、街頭活動は見送るのでは」(自民都連)との見方も出ている。
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