ここ10年近く、ゆとり世代、Z世代の間で「昭和レトロブーム」が起こっています。
使い捨てカメラ、チェキ、レコード、カセット、純喫茶、メロンソーダなどが若者の間で流行り、コロナ禍の中では無印良品のメロンソーダが爆発的に売れました。内装を昭和の雰囲気にしたり、昔の銭湯のようにしたり、新しい施設なのにあえてレトロ風にしている居酒屋なども人気です。
数年前にキリンビバレッジが復刻版のパッケージのキリンレモンを発売したところ、爆発的に売れた、という事例もあります。
東京・下町出身の私からすると、私が若い頃に「古臭い」「親父臭い」と忌み嫌っていたものたちが若者たちに受け入れられるようになり、インスタなどにもこうした古臭いものを撮った写真が載ったり、敢えて昔のフィルム加工した写真が載ることが多くなり、とても不思議な気持ちがしています。
2021年5月19日にリニューアルオープンした「西武園ゆうえんち」もコンセプトは「昭和の熱気を遊びつくそう」です。
映画『ALWAYS 三丁目の夕日』のような商店街があり、ジェットコースターには手塚治虫の鉄腕アトムのイラストがついており、西武園通貨という昔の紙幣に似た紙幣で買い物できます。
このように、若者の間で野太いトレンドとして「昭和レトロブーム」続いていますが、どうやらZ世代の若者の間で、特にこのコロナ禍に、今までとはまったく違った「新しいレトロブーム」が起こり始めているようなのです。
この「新しいレトロブーム」について、現役大学生がレポートしてくれます。
レトロブームは、「昭和」から「輸入」へ
近年、フィルムカメラ「写ルンです」や純喫茶などをはじめ、昭和を連想させるものが若者の間で流行している。90年代を生きた世代などとは異なり、Z世代にとってレトロブームのトレンドはすべてが新鮮で、お洒落で可愛いものとして注目されてきた。しかし、ここ数年の継続的な流行により、飽きる若者も増え、昭和レトロ人気は終息しつつある。
そこで、今の若者は別のレトロなものを求めて、海外に目を向けるようになってきた。今まで昭和レトロでは見られなかったようなレトロトレンドを欧米から引っ張ってきたり、韓国ブームの影響を受けて、自分の好きなK-POPアイドルが取り入れたレトロトレンドを真似したりする若者が多く見受けられるようになった。
そこで、若者が海外から取り入れた「輸入レトロ」のトレンドについて調査した。
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