HAIを用いた分析は暗に「金融環境が所与である」ことを仮定しているが、「変動金利or固定金利」や「借入年数」などは消費者が選択することができる。住宅価格が上昇する中で、当初の支払い金額を抑制するために「変動金利」を選択し、「長期間」の住宅ローンを設定しているケースもあるだろう。
平均で「金利1%上昇」で「支払額20%増加」
ここで、HAIの試算で用いた「借入可能額」の試算を基に、変動金利が当初よりも1%上昇した場合の元利払いの増加率を試算した。ここ数年の変動借入比率の増加と住宅ローンの長期化により、金利上昇時の元利払いの増加率は大幅に上昇していることがわかる。
「金利が1%上昇した場合に、ローンの支払いが約20%増加する」という事実を把握したうえで住宅ローンを組んでいる人はどれだけいるだろうか。金融政策を正常化する過程で「隠れた住宅バブル」が明るみに出る可能性を意識しておく必要がありそうである。
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