米大統領がコロナ起源解明を情報機関に指示 米国の検証結果次第では米中関係が過去最悪に

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新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)が始まって以降、米国や欧州との関係がぎくしゃくしている中国にとって、コロナの起源以上にデリケートな問題はない。

米大統領がコロナ起源解明を情報機関に指示

中国は昨年、コロナ起源に関する独立調査を要求したオーストラリアの大麦やワインに制裁関税を発動。それ以降、中国政府は透明性を高めるよう求める声に対し、政治的な動機に基づいているとして繰り返し反発している。輸入冷凍食品を経由して感染したり、米国内バイオ施設から漏出したりした可能性があるなどとし、武漢ウイルス研究所からの流出説をかわそうとしてきた。

武漢研究所のコロナ流出説が再燃

バイデン米大統領は先週、コロナ起源解明に向けた取り組みを強化し、90日以内に新たな報告を提出するよう米情報機関に指示。武漢研究所からの流出説が再燃し、米国による検証がなお一層意味を持つことになった。

トランプ前政権当局者が主に支持してきた武漢研究所説を軽視するのは早計だったのではないかと指摘する報道が相次ぎ、政治的な圧力が強まる中でバイデン氏が動いた。フェイスブックも新型コロナウイルスが人工的に作られたと主張する投稿の削除をやめる方針を示した。

米大統領、コロナ起源解明を情報機関に指示-90日以内に報告を

武漢ウイルス研究所にあるP4実験室(左)を上空から撮影した画像
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