社内で反発も!エプソン「紙半減」に本気出す真意 プリンターメーカーなのに超大胆な取り組み

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プロジェクター部門出身の小川社長自身は、もともと紙の使用量が少なかったという。紙半減の取り組みには想定どおり、プリンター部門から反発があった。

ただ、「プリンターの会社ではあるが、紙が邪魔だと思う社員もいる。それは、多くの会社に共通していること。その意識をしっかりと持ち、そのうえで、エプソンのプリンタービジネスを考えなくてはならない」と、小川社長は一蹴し、このプロジェクトを推進した。

5つのイノベーション領域を設定

セイコーエプソンは2021年3月、長期ビジョン「Epson 25 Renewed」を発表。その中で、顧客価値や社会課題の軸から5つのイノベーション領域を設定している。

プリンティング領域は「オフィス・ホーム」と「商業・産業」の2つのイノベーション領域に集約。ロボットやセンシング技術を活用した「マニュファクチャリングイノベーション」、プロジェクターなどの「ビジュアルイノベーション」、そして、ウォッチなどで構成する「ライフスタイルイノベーション」をあわせた5つの領域に取り組む方針を掲げている。

オフィスプリンテイングはレーザープリンターからインクジェットへの置き換え、商業・産業印刷はアナログからデジタルへの置き換えが進展するため、いずれも成長領域に位置づけている。

この領域はペーパーレス化が進むとはいえ、今のエプソンにとってはまだビジネス拡大が見込めるフェーズにある。成長が見込まれるタイミングだからこそ、ペーパーレス化に向けた一手を打つ新たな事業の種を、社内での紙半減の実践によって生み出しておきたいところだ。

また、イノベーション領域を細分化して、メリハリのある事業運営や投資を行う体制とし、新たな技術やビジネス開発に取り組むことができる環境へと移行させている。紙半減の実践によって、これらの領域からの新たなサービスの創出に期待している。

紙という観点では、エプソンはもうひとつの挑戦がある。それは、使用済みの紙をリサイクルする取り組みだ。

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