社内で反発も!エプソン「紙半減」に本気出す真意 プリンターメーカーなのに超大胆な取り組み
プリンターメーカーであるセイコーエプソンが、社内で使用する紙を半減する活動を開始している。紙への印刷量を増やすことでビジネスを成長させてきたエプソンにとって、自ら首を絞める決断に見えなくもない。だが、むしろそこには、エプソンの小川恭範社長の強い危機感があった。
エプソンが社内で取り組んでいる紙半減への取り組みは、正式には「エプソン 紙を減らす活動」と呼ばれる。
小川社長の号令のもと、紙を使う仕事のやり方を見直し、2021年度上期(2021年4~9月)までに、全社平均で、1人1日当たりの紙の使用量を、2020年度上期比で半減するという目標だ。つまり、この1年で紙を半減するというプロジェクトになる。
国内ではまだインクカートリッジで儲ける方法が主流
コロナ禍で出社率が減少し、紙の使用量は減少しているが、半減というのは大きな目標だ。しかも、エプソンはプリンターメーカーである。
海外では、大容量インクタンクモデルが伸張し、プリンター本体で儲ける仕組みができあがっているが、日本ではまだインクカートリッジモデルが主流。本体を低価格で販売し、紙に多く印刷してもらうことでインクの消費量を増やし、インクカートリッジの販売で儲けるという仕組みだ。それにもかかわらず、自社内では紙の使用量を半減しようというのだ。
では、なぜエプソンは社内の紙半減に取り組むのか。
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