「低視聴率で終わる朝ドラ」の意外すぎる共通点 なぜか「時代設定80年代以降の作品」は不調ぎみ
ですが、「“ん”が入っている=ヒット作」かというと……全話の平均視聴率歴代トップ20の中で“ん”入りは、9作と微妙な数字。やはり『おしん』の特大ヒットの印象が強いために囁かれた“法則”、いわば“ゲンかつぎ”なのでしょう。
ちなみに、21世紀以降に制作された40作中で“ん”入りが、23作もありますから、近年はこの法則を制作側が以前にも増して気にしていそうなことも窺い知れます。
「低視聴率で終わる朝ドラ」の意外な特徴
法則2:時代設定が“現代”の作品は当たらない!
朝ドラの時代設定というと、明治から大正期、もしくは戦前から戦後(昭和30年代頃)にかけてのものが多いイメージがありますよね。
これも全104作を調べてみたら、62作(約60%)が上記に相当しました。ちなみに、物語が始まる時代が最も古いのは、2015年の第93作『あさが来た』の、1857年。朝ドラに江戸時代が登場するのは、意外にもこの作品だけです。
さて、この“現代”をいつに認定するかは難しいところ。朝ドラ枠が1961年スタートという点を鑑み、物語の舞台が1964年の東京オリンピック前後以降に始まるものとすると、42作。1980年代以降にすると、30作となります。
ここは筆者の独断で、多くの視聴者が同時代を生きている1980年代以降から物語が始まる30作を“朝ドラの現代劇”とすることにします。こう設定すると興味深いデータがありました。先ほどの全話の平均視聴率で歴代ワースト10をみてみると、10作すべてが、この「時代設定が1980年代以降」の作品だったのです!
なので、この法則はおおむね正しいと言わざるをえません。やはり、激動の時代を背景に、貧しさや生きづらさが描かれる展開の方が視聴者に好まれるということなんでしょうね。
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