MRIや血液検査でもわからなかった腰痛の「原因」

1年以上病院やマッサージに通っても改善せず

1年以上病院やマッサージなどに通っても腰痛が改善しなかった女性の意外な腰痛の原因とはなんだったのでしょうか(写真:baona/iStock)
日本の国民病とも言われる「腰痛」。が、一口に腰痛と言ってもその理由は実にさまざまで、素人判断や間違った判断が命にかかわることもあり、痛みの原因をきちんと突き止めることが重要だ。本稿では、池谷医院院長の池谷敏郎氏著『腰痛難民 その痛みは、本当にただの腰痛なのか』から、腰痛に悩まされさまざまなクリニックを訪れた女性の意外な腰痛の原因について紹介する。

腰痛があるのに原因が見つからない…

椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、骨粗しょう症による圧迫骨折といった整形外科の関連の病気もなければ、内臓の病気、血管の病気、腫瘍もない。いろいろな検査を受けて体に異常は見つからないのに、明らかに腰が痛い。しかも、その痛みが数カ月も続いている――。そういった患者さんもいます。原因が見つからないために、たくさんの医療機関を訪ね歩き、まさに難民化してしまうのです。

こうしたケースで多いのが、心の問題が関係していることです。内科にかかる腰痛患者さんのなかには、「心が元気でないために痛みを感じてしまう」という方が、かなりの割合でいらっしゃいます。

先日も、こんな方がいました。健康診断で血糖値が高いと指摘され、来院された自営業のFさんです。診察室に入ってきた時にも椅子に座る時にも診察中も、ずっと腰をかばうような仕草をしていて、時折、腰をとんとんと叩いている。気になったので、ひととおり診察が終わったところで「腰、つらそうですね」と声をかけると、やはり腰痛を抱えていました。

話を聞くと、もう1年以上前からひどい腰痛に悩まされている、とのこと。マッサージや鍼灸、整体、カイロプラクティック、気功……など、腰によさそうなものはいろいろ試しているものの、いまひとつよくならない。整形外科にも数カ所行って、レントゲン検査だけではなく血液検査、MRI検査も受けて、骨や椎間板、関節などに問題がないか、はたまた脊椎に腫瘍がないかなど診てもらったものの、どこに行っても「とくに問題はなさそうですね」との見立てだったそうです。

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