芭蕉のように旅したい、宮城県ご当地鉄道事情 日本初の地下鉄道や交流電化を誇る鉄道王国

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仙台市内を通っている地下鉄は2本。市営の南北線と東西線だ。変に地名をあてがったりはしていないから、地元の人でなくてもどこを通っているかが想像できてありがたい。南北線が1987年、東西線が2015年の開業である。

2015年に開業した日本で最も新しい地下鉄路線・東西線(筆者撮影)
仙台市内を縦断する仙台市地下鉄南北線(筆者撮影)

この2本の地下鉄、どちらかというと地元の人たちが通勤通学で使うようなところを走っているので旅人には縁が薄そうだ。だが、仙台といったら青葉城。あの伊達政宗公の銅像もそびえる仙台のシンボルへは、地下鉄の東西線を使うと便利である。歓楽街である国分町も地下鉄が便利だし、八木山ベニーランドも東西線だ。

さらに南北線は北の終点の泉中央駅近くにはサッカーJリーグ・ベガルタ仙台のユアテックスタジアム仙台、南の終点の富沢駅近くにはバスケットボール男子Bリーグ・仙台89ERSのカメイアリーナ仙台がある。仙台に腰を据えてあれこれ遊びに回ろうと思うと、地下鉄の存在はあまりに便利だろう。

仙台近郊は鉄道が充実

仙台の鉄道の充実ぶりはほかにもある。仙台空港という、仙台、宮城の空の玄関口にも鉄道が通じているのだ。仙台空港は仙台と名乗りながらも名取市にあるのだが、仙台空港アクセス線という立派なアクセス路線があるおかげで仙台空港から仙台駅まで30分もかからない。東京や大阪、福岡にだって負けず劣らずの利便性。それはもう、さすが東北随一の大都市・仙台だというほかないのである。

仙台空港線は名取駅で東北本線から分かれ、ニュータウンを通って仙台空港を目指す(筆者撮影)

ここで仙台にとどまって牛タンやずんだ餅を味わい尽くしてもいいのだが、宮城県はまだまだ広い。ほかの地域にも足を伸ばしてみよう。

宮城県において、仙台市に次ぐ人口の都市は石巻市である。第二の都市……といっても、100万人超えの仙台市に対して石巻市は約16万人だからその差はあまりにも大きいのであるが、それでも第二の都市は第二の都市。となれば、仙台と石巻をどう結ぶのかは鉄道にとって重要なテーマになる。

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