ホンダ「レジェンド」レベル3運転は何がスゴいか

高速道路で乗ってわかった自動化技術の実力

「Honda SENSING Elite」を搭載したホンダ「レジェンド」(筆者撮影)

国内/国際法規のうえで自動運転を名乗れる「Honda SENSING Elite」は、自動化レベル3の技術を実現した。アクセル&ブレーキ操作の部分的な解放(A/フットフリー)、ステアリングの部分的な解放(B/ハンズフリー)、ドライバー視線による自車周囲監視からの部分的な解放(C/アイズフリー)が提供される。3つの解放にはそれぞれ条件がつくものの、これこそレベル3の大きな特徴だ。

自動運転のシステム稼働中は車両が一定の条件下において自車周囲の安全を担保しながら、その領域を超えそうになると、視覚(ディスプレイ表示)と聴覚(チャイム発報)を第1段階として、触感(シートベルトの巻き上げ)を第2段階として、必要に応じドライバーに運転操作の権限委譲、即ち手動運転の再開要求を行う。

この運転再開の要求にドライバーが応ずることを前提にしてレベル3の公道における使用が世界で初めて認可されたのだ。

国土交通省では自動化レベル3の技術を、「条件付自動運転車(限定領域)」と呼ぶ。レベル3として使用できる領域に条件が付くものの、ドライバーの視覚、聴覚、触感に対してシステムが積極的に意思疎通を試み、人と機械が協力して安全な運転環境と快適な移動空間の両立を目指す。

手放し運転はできるのか?

Honda SENSING Eliteはホンダのフラッグシップセダン「レジェンド」に搭載された。皆さんは「手放し運転いいな!」、「映画鑑賞できるのか!」といったレベル3で許された運転環境(Honda SENSING Eliteのレベル3は30㎞/h以下で起動して50㎞/h以上で解除)への関心が高いのではないか。かくいう筆者も気になっていた一人だ。

そのレベル3技術を含むHonda SENSING Eliteを搭載したレジェンドに、東京の湾岸エリア、ここを東西に貫く首都高速道路「高速湾岸線」を舞台に試乗するチャンスをいただいた。

実際に3車線に渡ってびっしりと渋滞した高速道路を走らせてみると、5分もたたないうちにHonda SENSING Eliteの真骨頂は「手放し運転」や「映画鑑賞」ではないことがわかった。まずはどんなシステム制御が行われるのか、具体的な走行シーンで迫ってみたい。

およそ20㎞/hまで車速を落としETCゲートを通過。試乗は3月の年度末、お昼過ぎとあってもいまだ交通量は多い。3車線ある高速道路の本線では、一番左の第一通行帯を通行する。ここでは筆者自身による運転操作である、①自動化レベル0/手動運転モードで走行する。

周囲の交通環境を確認し、前走車を追従する「ACC」機能の上限速度を80㎞/hにセットする。この運転状況は、②自動化レベル2/ハンズオンモードだ。ACC機能と共に、ここでは車線中央を維持する「LKAS」機能も稼働する。筆者の目の前に映し出されるメーターには、ACCとLAKSが稼働したことを示す見慣れた緑色と白色でデザインされたアイコンが表示される。

次ページACCとLKASの両機能が一発で稼働
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