登校苦しい子に精神科医が「堂々と欠席」勧める訳 追い込まずに改善を図る「自主休校式」の進め方

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自主休校式の最初のステップは、今の状態を正しく知ること。それによって「休むこと」の目的と手段がかわってくるからだ。まずは子どもが、次に解説する4つの段階のどこに当てはまるのかを見極めてほしい。

今の状態がわかったら、その段階の目的と手段、それに合う「行動の提案リスト」を書き出す。このリストは、子どもが自分でつくるのが理想である。できあがったものを家族が見られる場所に貼れば、休校式は終了。

このリストは、決して「しなければならないこと」ではない。子どもにとっては、何をしようかな?と思ったときのヒントにするためのもの。親にとっては、「子どもの状態に合った期待」を確認するためのものである。

第1段階から第4段階までは、階段を1段ずつ上るように進んでいくもの。子どもの「今」に合う生活をすることが、ステップアップにつながる。

自宅では十分に休めないこともある

①身の回りの安全を確保する段階

本人のつらさが最も大きい段階。いじめや暴力の被害など、深刻な問題が背景にある場合が多く見られる。

こうした場合、「学校に行くのを避けざるをえない」と感じさせる問題が解決するまでは、登校する必要はない。いじめられたり暴力をふるわれたりする環境は、安全とはいえないからだ。第1段階では、子ども自身が「自分は安全だ」と感じられるようになることが学校を休む目的である。

この段階できちんと判断したいのが、子どもが安全をおびやかされると感じているのが、学校だけなのか?ということ。学校だけに問題があるなら、自宅が安全な場所にある。しかし、家族のだれかとぶつかり合うことが多いような場合、自宅では十分に休めないこともあるのだ。

そういった場合は子どもと話し合い、本人が安全を感じられる場所(図書館などの公共の場所や親類の家など)で過ごせる時間をつくる工夫が必要である。

家族との関係に問題を抱えている場合、解決法を見つけにくいこともある。そんなときは親子で抱え込まず、自治体の子育て支援窓口や児童相談所などを利用して、第三者にアドバイスを求めることを試してほしい。

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