ペーパー離婚した3児の母が気づいた大きな問題 家族の形は「正解」より「肯定」で解決していい
モデルであり3児の母でもある牧野紗弥の人気連載。昨年発表した「事実婚」「夫婦別姓」が大反響。話し合いを進めながら自身の自立心だけでなく、ほかにも多くの変化が現れてきました。
ペーパー離婚に向けての話し合いが進んでいます
今年の初め、この連載上で夫婦別姓を実施するための事実婚を発表しました。それ以降、さまざまなメディアでそれに至る経緯や家族の思いなどを話す機会をいただきました。聞いた方・読んだ方からは、私と同様にモヤモヤを抱えていたという話や勇気づけられたという声など、さまざまな反応をいただきました。家族の形がそれぞれで異なるように、考え方も人それぞれ。何が正解かというのはなくて、そのどれもが肯定されていいものだと思っています。
実生活では、事実婚への準備が徐々に整ってきています。現在ひとつになっている戸籍から私が抜ける「ペーパー離婚」によって、今後は「事実婚」となります。事実婚になってからの家庭内の約束事を「誓約書」という形でまとめる作業もほぼ終えました。この中には、お金の約束事などを書いていて、そこに今後、親権について加える予定です。
「親権」については、まだまだ考えなくてはならないことが、多く残っています。以前にも書いたように、事実婚での大きな問題は、私が望むような「共同親権」が法律上では認められていないということです。婚姻中であれば一般的には、未成年の子どもに対し父母が共同で親権を行使しますが、離婚や事実婚となると、父母どちらかの単独親権となります。これが、事実婚や夫婦別姓が進まない要因のひとつでもあるのですが、養育責任などにおいて離婚後も双方が親権をもつメリットは多く、今は法制化を求める声が高まっています。