金持ちになると実はストレスも膨らむ納得の訳 高級なものを持つと、その管理にも気を遣う
何不自由ない生活ができるようになると、次は家が欲しい、ベンツが欲しい、別荘が欲しい、自家用飛行機が欲しい、世界中のブランドを買い占めたい……と、きりがなくなるものです。お金持ちになっても、上には上がいることがわかります。高級なものを持つと管理にも気を遣う。
要するに、お金持ちになって欲求や欲望が増えていくばかりでなく、お金では解決できない不満も増えてストレスもたまりやすくなるのです。
パーソル総合研究所の調査によると、年収が上がると幸福度も上がる一方で、不幸度も上がっていく傾向がありました。リッチになって豊かな生活を知ってしまうと、その生活レベルを守るための不安感も増していくようなのです。
極端な例ですが、ある投資家の大金持ちは、毎日数億円レベルで資産が変動するため、異常なストレスを感じると言っていました。
幸福度が高い人ほど温かい人間関係を育んでいる
また、お金持ちになると悪い人も寄ってきがちです。いろんな人が、あの手この手でお金をだまし取ろうとするので、人間不信になりやすいようなのです。有名になると、自分に言い寄ってくる異性もお金目当てのように思えて、妻でさえも信じられなくなるという人もいました。
どんなにぜいたくな暮らしをしていても、周りがみんな敵に見えてしまうような人生は、幸せとは思えません。
また、幸福度が高い人ほど、社会とのつながりを感じながら温かい人間関係を育んでいることが、研究結果でわかっています。
何億円も資産があるのに誰も心許せる人がいない孤独な人生と、年収400万円でも周りの人たちと支え合いながら生きる人生と、あなたならどちらを選ぶでしょうか。
最近はシェアハウスで暮らす若い世代が増えています。何かを分かち合い、共有することは利他的で、他者への感謝の気持ちも生まれます。人は多様な人とつながると、幸せを感じられるのです。
そういう意味でシェアハウスは、貧しくてもみんなで力を合わせて生きていた、江戸時代の長屋のような生活様式を再現できるシステムだと思います。「人のお世話にはなりません」という生き方は、幸福学の観点から見ると不幸な生き方なのです。
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