パナソニック「縮小均衡決算」に復活は見えたか

6月に就任、「楠見新社長」を待ち受ける課題

楠見雄規・次期社長(右)はパナソニックをどのように成長軌道に乗せていくのか。左は津賀一宏社長(写真は2020年11月、撮影:ヒラオカスタジオ)

パナソニックは5月10日、2021年3月期決算を発表した。

売上高は前期比10.6%減の6兆6987億円、営業利益は同12%減の2586億円の減収減益に沈んだ。コロナ禍の影響が大きい航空機向けモニター事業が大きく落ち込んだほか、住宅事業など低採算事業の非連結化で売り上げ規模が縮小した。

ただ、2020年10月~2021年3月の半年間だけをみれば、前年同期比で営業増益となった。巣ごもりによる家電の需要増があったほか、アメリカの電気自動車(EV)メーカー・テスラ向けの車載電池など車載事業が黒字化。不採算事業の整理も進み、収益力を着実に回復させた。

不採算事業の整理に明け暮れた9年間

2022年3月期は売上高7兆円(前年比4.5%増)、営業利益3300億円(前年比27.6%増)と増収増益を見込む。

津賀一宏社長は6月に社長就任予定の楠見雄規氏に、4月1日付でCEO職を譲っている。CEOとして経営を担う最後の決算が2021年3月期となる。

「長期的に厳しいままの事業に対して、手を打ってきた」

津賀氏が社長在任期間をこう振り返ったように、「津賀パナソニック」の9年間は不採算事業の撲滅の歴史だった。社長に就任約1年後の2013年3月、赤字事業の2年以内の「止血」を表明。約6000億円を投じたプラズマテレビ事業からの撤退などを敢行した。

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