中国の総人口は伸びが鈍化した。高齢化とともに都市化も進み、世界2位の経済大国で人口動態が変わりつつある。
国家統計局は11日、2020年時点の総人口が14億1200万人だったと発表。同年実施した国勢調査に基づくもので、10年の前回調査から5.38%増えたとしている。
政府は20年までに人口が14億2000万人に増え、30年に14億5000万人で頭打ちになると17年に予測していた。
過去10年の人口増加率は年平均0.53%で、1953年以来の低水準にとどまった。
2020年時点の総人口のうち51.24%が男性で、女性は48.76%。統計局によると、20年の新生児は1200万人。19年は1465万人だった。昨年の出生率は1.3と、先の目標(1.8)に届かなかった。
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20年の国勢調査によれば、生産年齢人口(15-59歳)の割合は総人口の63.4%と、10年の70%超から低下。60歳以上の割合は18.7%と、13.3%から上昇した。
ブルームバーグ・エコノミクスの中国担当エコノミスト、エリック・チュウ氏は「20年の国勢調査データは19年版の国連世界人口予測が想定した低い出生変数に近い人口軌道を示唆している。このシナリオでは中国の人口減少が25年より前に始まる」と指摘。
その上で「人口、特に生産年齢人口の減速が早まれば、出産奨励や退職年齢引き上げ、戸口(戸籍)制度改革を通じた労働移動の改善といった政策上の取り組みが一段と急がれる」との見方を示した。
都市化の勢いは続いた。都市部の人口割合は63.9%と、10年の49.7%から上昇。25年までに都市部の人口を全体の65%にするとの目標の達成に向かっている。
原題:China’s Population Growth Slows, Cutting Size of Labor Force (2)、China’s Population Continues to Grow Even as Births Plummet、China’s Population Rose to 1.412 Billion People in 2020: Census(抜粋)
(5段落目に出生率などを追加し、7、8段落目にエコノミストの見方を加えて更新します)
著者:Bloomberg News
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