イーロン・マスクの盟友が見通す2030年の世界 衝撃的な10年後の未来図とそれに備えた対処法

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――2030年の日本はどうなっているでしょうか。

それは私の専門領域ではないが、日本は人と機械のコラボレーションの分野をリードしていけるのではないだろうか。これは個人あるいはより幅広い労働力に対するテクノロジーのサポートを扱う分野だ。

日本の人口は減少しており、それにともない労働力も減っているので、自動化やロボットに対するニーズは今後ますます大きくなっていく。日本はこの変革を率先して推し進め、AIによって人々はさらに生産的かつ充実した生活を送ることができ、テクノロジーのサポートにより人も企業も個々のニーズを満たし、夢やムーンショットを実現できるということを世界に示していける。

「教育」「結びつき」「機敏さ」が必要だ

――将来の危機に対処するにはどうすべきですか。

将来の危機に対処するための最も重要な方策は「教育」「結びつき」「機敏さ」だ。今のパンデミックは人類最初のパンデミックではないし、最後のパンデミックでもないでしょう。しかし私たちは、機敏に動ける社会をどう作るべきか、私たちの脆弱性はどこにあるのか、といったことについて以前より深く理解した。それにより、起業家や起業家精神を持つ人が問題に迅速に対処したり、誰よりも早く問題を予測し回避するのをサポートしたりすることができることを知った。

最終的に私たちが頼るべきは、私たち相互の結びつきです。この結びつきは、モノのインターネット(IoT)、350億台(すぐに1000億台になるでしょう)のデバイスが繋がったネットワークによってますます強固なものになっている。さらに5Gや衛星インターネットのStarlinkにより地球上のあらゆる人とモノが繋がるのだから、私たちは、センサーから収集されるデータに基づき目の前の問題を理解し、起こり得る危機を予見する能力を是非持たねばならない。

このような機敏かつ起業家的な思考とAIに基づく意思決定力、問題に先手を打って迅速に対応する能力を伸ばしていけば、それは将来、私たちの非常に大切な財産になるだろう。

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鈴木 雅幸 東洋経済 記者

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すずき まさゆき / Masayuki Suzuki
2001年東洋経済新報社入社。2005年『週刊東洋経済』副編集長を経て、2008年7月~2010年9月、2012年4月~9月に同誌編集長を務めた。2012年10月証券部長、2013年10月メディア編集部長、2014年10月会社四季報編集部長。2015年10月デジタルメディア局東洋経済オンライン編集部長(編集局次長兼務)。2016年10月編集局長。2019年1月会社四季報センター長、2020年10月から報道センター長。
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