日系企業のインド駐在員は余暇をどのように過ごしているのか?
4月30日に発表された日銀の展望リポートでも指摘されているように、今後の世界経済は新興国の力強い成長を主因に回復を続けていく。少子高齢化の進む日本に依存していたのでは、日本企業は勝ち抜くことができない。今後、インドへ進出する日本企業は増加することだろう。
しかし、インドは欧米とも東南アジアとも異なり、日本人にとっては過酷とも言える環境だ 。インド国内で働く日本人社員の心身のケアを忘れてはならない。日本人社員の心身の健康を守れなければ、業績を伸ばすことなど不可能だ。
そこで、インドビジネスに詳しい株式会社ネクストマーケット・リサーチの須貝信一代表取締役に、日系企業インド駐在員の余暇の過ごし方について聞いた。同社はインド、南アジアの企業・金融・経済情報の提供のほか、インド進出支援コンサルティングなどを行っている。
■インド進出の日系企業は1000 社超
--日系企業のインド進出が増えてきていると思いますが、いかがですか。
確実に増えています。在印日本大使館が毎年発表しているものより実際は多く、2009年時点で1000社は超えていると思います。数年前は300社程度だったわけですから、急激な変化が起きていると思います。従来、進出企業の業種は自動車や重工業、ITなどでしたが、現在はサービス業など多様になってきています。
インド進出はトラブルも多く、企業体力が必要なので、まだ中小企業がどんどん出て行けるフェーズではありませんが、日系企業におけるポスト中国としての地位は確固たるものになっていくのではないでしょうか。
--なるほど、進出企業1000社ですか。では、日本本社側から見てインド現地に駐在する日本人スタッフのマネジメントの注意点をお聞かせください。インドというとあまりにも異国情緒があって「生活」という言葉がなじみません。駐在員の方たちは、余暇はどのように過ごしているのでしょうか。
インドと他のアジアの国とのいちばんの差は、娯楽が少ないということになるでしょう。そんな中でいちばん人気の余暇は、「ゴルフ」ではないでしょうか。よく大会なども開かれているようです。