まだYouTubeを軽く見る人が知らない地殻変動

放送作家・鈴木おさむさんがズバリ分析

現在はTVerの再生数やTwitterトレンド入りが重視されているというが、まだまだ一番大事なのが視聴率。テレビはスポンサー企業から収入を得ているが、クライアントにもわかりやすい視聴率という指標に沿って動かなければならない、というわけだ。

しかし、ネットへの広告出稿がどんどん増え、テレビへの出稿は縮小、結果として制作費が減少している。YouTubeも台頭し、番組制作サイドも頭を抱えるようになったのだという。

「予算縮小で、ひな壇にタレントさんをたくさん呼ぶような番組はやりにくくなったし、コンプライアンスも規制が厳しくなってきました。かつて『ロンドンハーツ』(テレビ朝日)でブラックメールというドッキリ企画が大人気でしたが、今やろうとすると怒られると思いますよ。ドッキリについても、土俵が狭くなっているんです。

ただ、予算が下がったといっても、500万円以上かけてコンテンツを作るのって、ネットだと大変ですよね。良質なドキュメンタリー番組や大御所のトーク番組など、スタッフがいっぱいいるからこそできるものはあります。ドラマもそう。もちろん、作った後にNetflixやアマゾン・プライム・ビデオなどで配信されることも多いし、テレビは第1ステーションでしかないかもしれないけれど、いまだに多くの人に届くテレビの力はすごいです」

テレビ局に今必要なこと

鈴木おさむさんが今年出版した絵本『ハルカと月の王子さま』(双葉社)書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします。

鈴木氏は「テレビ局はふんばりどころだからこそ、改めてスタッフを大切にしなければならない」とも語る。

「ここ数年くらい、テレビはネットで流行ったものをどんどん紹介するじゃないですか。まあ、それはそれでいいんですけど、ネットがメインで、テレビがサブになっちゃうんですよね。

これからのテレビは、作家性が大事だと思います。TBSテレビの藤井健太郎くんや、もう退職しちゃったけどテレビ東京の佐久間宣行さんみたいに、クセがあるものを作るのがうまい人っているんですよ。中には会社と反りが合わなくてハマらなかったパターンもあります。テレビ局は今こそ、独自のコンテンツを作れる作家を大切にしたほうがいいと思います」

(次回に続く)

ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • 新型コロナ、「新しい日常」への前進
  • 就職四季報プラスワン
  • 見過ごされる若者の貧困
トレンドライブラリーAD
人気の動画
早慶上理・MARCH・関関同立、少子化でどうなる?
早慶上理・MARCH・関関同立、少子化でどうなる?
築40年超「老朽マンション」丸ごと建て替えの大問題
築40年超「老朽マンション」丸ごと建て替えの大問題
山手線2日間運休「渋谷駅大工事」何をどう変えた
山手線2日間運休「渋谷駅大工事」何をどう変えた
「料理が突然、上手になる」たった1つの簡単秘訣
「料理が突然、上手になる」たった1つの簡単秘訣
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
日米の躍進銘柄を総まくり<br>発掘! 未来の成長企業

米国の株式相場上昇に目を奪われがちですが、日本でも未来を牽引する成長企業は確実に育っています。本特集では「新興成長企業」や「トップの通信簿」などのランキングを掲載。GAFAMやメルカリの次の新主役を探しましょう。

東洋経済education×ICT