マネジャーがリーダーシップの邪魔をする理由 ビジョンなき大人が子どもの無力感を作り出す
謙虚さと自己主張
2021年3月、バイデン政権の閣僚ブリンケン国務長官とオースティン国防長官が、わが国を表敬訪問したときのこと。菅総理が、オースティン国防長官に向かってお辞儀をしている写真が、世界中を駆け廻った(「Biden’s Blitzkrieg Diplomacy is all about China」 Asia Times 2021年3月21日)。
物腰は柔らかいが、大柄なオースティン長官に、制服組トップの独特な威圧感を感じたのか。日本人特有の丁寧さや謙虚さを示すためなのか。それとも、外国メディアのたくらみか。
まるで天皇陛下に謁見するように、権威に対して畏敬しているように見える首相。政権に忖度したためか、わが国のマスコミではあまり報道されることはない。しかし、これを目にした欧米や中国のメディアは、わが国のリーダーの姿に失笑を禁じえず、日本の立場を再確認した。国家としては独立しているが、精神としてはいまだに占領されたままにあるようだ。
フォロワーでいることは、スネ夫のポジションであっても、けっこう心地良い。
同じ日に、日米外務・防衛閣僚会議が開かれた。茂木外相は、会談後に、安全保障の面で中国を名指しして批判を行った。アメリカの後ろ盾を借りた共同声明という形で、ペーパーを間違えないように読みながら。トラの威を借るキツネか、オオカミの遠吠えか?
無料会員登録はこちら
ログインはこちら