遊覧飛行に花火大会「修学旅行」がコロナで変貌 都立高校は2020年度の実施「ゼロ」だったが…

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では、2020年度の修学旅行そのものの実施状況はどうなっているのだろうか。すべてを網羅した統計はまだ確認できないが、把握できた状況を見てみよう。

公立中学校の実施状況 
全国修学旅行研究協会調べ/調査実施時期:2020年11月~2021年1月/集計対象:関東、東海、近畿の3099校
「中止」 35.2%    
「行き先を変更して実施」51.0% 

地区別でみると「中止」が多いのは、圧倒的に関東で68.4%と3分の2に達する。近畿は14.4%、東海地区は4.0%にとどまった。とはいえ、調査実施以降に中止を決めた学校もあるとみられ、最終的な中止率はもう少し高くなりそうだ。

都立高校は2020年度「実施校ゼロ」

東京都教育委員会の調べでは、全日制の都立高校172校のうち、昨年9月末段階で「中止」を決めていたのは32校で、残りは「2021年1月以降」、「2021年4月以降」の実施を検討していた。

ところが、1月に緊急事態宣言が出たため、これらの学校も延期や中止に追い込まれてしまい、結局、2020年度中の実施校はゼロという前代未聞の事態となってしまった。今年度も事態は流動的だ。高校生活の貴重な思い出となる修学旅行を経験することなく卒業してしまう生徒が出てきそうだ。

コロナ禍以前はどうだっただろうか。修学旅行がほぼ通常どおりに行われた2019年度の修学旅行のデータで興味深かったのが、全国修学旅行研究協会がまとめた「2019年度 全国公私立高等学校・中学校の海外修学旅行実施状況」だ。

それによると、実施校数は高校が898校(公立443、私立455)、中学校が140校(公立17、私立123)となっている。中高合わせて16万人以上の生徒が海外修学旅行に出掛けていたのである。

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