遊覧飛行に花火大会「修学旅行」がコロナで変貌 都立高校は2020年度の実施「ゼロ」だったが…

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飛行機に乗って空からふるさとの景色を堪能する。そんな遊覧飛行を盛り込んだ修学旅行も人気となった。静岡県に本社を置くフジドリームエアラインズ(FDA)は、2020年度に合計23回(14校)の教育関連の遊覧飛行を実施した。中学校6校、高校5校、特別支援1校、専門学校2校で、静岡県、愛知県、岐阜県、大阪府の学校だ。

「単なる遊覧飛行というだけでなく、空港ハンドリング施設・車両の見学や客室乗務員による航空教室付きのものなど学校からの要望を聞きながら遊覧飛行のプランを組み立てました」(同社広報担当者)

東京近郊への2泊3日の修学旅行が中止になった岐阜県内の公立中学校は、日帰りの代替旅行として、いくつかの候補から生徒のアンケートでFDAの遊覧飛行を含むプランを選んだ。パイロットや客室乗務員の仕事などを事前学習で学んだ生徒たちは、10月下旬、名古屋空港でパイロットらによる航空教室の講話を受けてからチャーター機2機に乗り込んだ。

上空からふるさとの景色を楽しみ、眼下に母校の姿を発見して笑顔になる生徒もいたという。約1時間のフライトを終えた生徒たちは、その後、岐阜かかみがはら航空宇宙博物館を見学。最後は岐阜市内のシティーホテルでテーブルマナーを学びながらの夕食というツアーを楽しんだ。

「富士山」周遊コースも

ツアーを企画した旅行代理店のサイトには、「自分たちが住んでいる地域を上空から見ることができ、町の自然の豊かさがわかりました」「ふだん接点のない職業の話が聞け、自分も将来は自身を誇れるような職業に就きたいと思いました」といった生徒たちの感想が紹介されている。ふるさとのすばらしさ、未知の職業の魅力を実感したのだろう。

静岡県内の中学校は昨年10月、富士山を上空から眺める遊覧飛行を実施。富士山のほか生徒たちが通う中学校の上空も通るように飛行ルートを工夫し、生徒たちはオリジナルの旅を楽しんだ。

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