週刊東洋経済 最新号を読む(5/16号)
東洋経済オンラインとは
政治・経済・投資 #野口悠紀雄「経済最前線の先を見る」

テスラを侮る人に知ってほしい「評価される訳」 利益の源泉をハードからソフトへ移しつつある

8分で読める
2/4 PAGES

「コネクティビティ」とは、音楽やメディアのストリーミング、交通情報表示など、データを必要とする機能の利用だ。購入時に「スタンダード」であっても、購入後に月額990円を払えば、機能がより高度の「プレミアムコネクティビティ」を利用できる。

「アップグレード」とは、購入後に、車の機能アップさせることだ。購入者のニーズに合わせてテスラ車をカスタマイズできる。

来店する必要はなく、Wi-Fiに接続して、ボタンを押すだけでよい。

つまり、購入した後で、車を買い替えたりハードウェアを取り替えたりすることなく、機能をアップデートすることができるのだ。

例えば、「Model S」には、低価格モデルの「Model S 60」と高価格モデルの「Model S 75」がある。低価格モデルのバッテリーの容量は、高価格モデルのそれより小さい。

「Model S 60」を購入したユーザーが、使っているうちに、「やはり大容量バッテリーのほうがよかった」と考えたとする。そして、購入したときよりは所得も増えていたとする。

そんなときには、Wi-Fiに接続してアップグレードのボタンを押し、9000ドル払うことに同意すれば、それで完了だ。

自動運転もインターネット経由で可能に

購入後にアップできるのは、以上だけではない。

購入したときにつけなかったナビが必要になったら、簡単に購入できる。

クルマを買ったときには暖房シートをつけなかったが、その後寒い地域に転居して、必要になったとする。この場合も、ソフトウェアをアップデートするだけでよい。

さらに驚くべきことに、同じ手続きで、より高度な自動運転もできるようになるのだ。

自動運転には、レベル1からレベル5までのレベルがある。テスラの最新モデル車は、完全自動運転に必要な半導体をすでに搭載している。

また、「FSD(フルセルフドライビング)」という自動運転ソフトが提供されており、適時更新することで、より高度の自動運転が可能となる。

現在の自動運転機能は高速道路など一定の条件下に限られているが、ソフトウェアの更新によって、複雑な市街地での自動運転技術も可能になるという(ただし、テスラ車が2021年末までにレベル5の完全自動運転機能を実現するのは難しいと見られている)。

次ページが続きます:
【「アプリ内課金」と同じこと】

3/4 PAGES
4/4 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象