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新宿駅西口で始動、渋谷に続く「大改造」の行方 クルマから歩行者中心へ、東西の分断解消図る

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  • 森口 将之 モビリティジャーナリスト
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京王線新宿駅は、高度経済成長時代の1963年に地下化された当初は5面のホームと4本の線路を持っていたが、編成の長大化に伴い改修され、現在は3面3線である。それでもホーム南側は急カーブしていたので、北側への移動は利用者・事業者の双方にとってメリットになるだろう。

新設されるデッキと地上・地下フロアを縦方向でつなぐ動線を「ターミナルシャフト」と称していることも目を引く。もちろんバリアフリー対応であり、改札近くに設置することで、駅から周辺地域への移動やまちなか回遊がしやすくなるよう工夫されるという。

新宿駅西口のバス乗り場(筆者撮影)

駅前広場については、すでに南口は整備済みなので、東口と西口がトピックになる。こちらは歩行者空間を拡大し、滞留できる空間も創出。新宿中央公園と新宿御苑を結びつける場をイメージして緑も各所に配置する。

逆に車両の流入は抑制する方向で、駐車場の出入り口移設、台数見直し、共同荷さばき場確保、駐輪場の再配置などが予定されている。

”新宿らしさ”も継承していく

しかしながら、なにもかも一新するわけではない。著名な建築家である坂倉準三氏が手がけた西口の立体広場はレガシーとして位置付け、独特の空間特性などを継承するという。

現在はクルマが中心の西口広場。正面にかつてスバルビルが建っていた(筆者撮影)

具体的にはボイド(大穴)と呼ばれる吹き抜けを広場の中心に据え、東口にも同様のボイドを設け、これを新宿らしさにしていくという。

建物についてはすでに小田急と明治安田生命が、自身が所有していた土地に高層ビルを建設すると発表している。しかし渋谷のように高層ビルが何本も建つということはなさそうだ。

人が中心で伝統にも配慮したまちづくりは、東京都心のターミナルでは個性になりそうだし、新型コロナウイルスで東京への一極集中が緩和されつつあるからこそ、新宿駅の再開発は時流に沿った先駆的な事例となる可能性を秘めている。

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