最新版!四季報春号で判明した「勝ち組企業」 DX化を追い風に新興市場は営業益168%増

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三菱重工業は航空機の開発費減少などのコスト削減で大幅増益を見込む(編集部撮影)

1月に首都圏の1都3県で緊急事態宣言が再発令された状況下においても、企業業績は着実に回復へ向かっている。3月19日(金)に発売した『会社四季報』2021年2集春号では、コロナ禍を克服しつつある企業の実態が鮮明となった。

四季報予想を集計した結果、今期(2021年1月期~2021年12月期、対象3447社)の予想営業利益は前期比6.8%増の見通しとなった。25.1%の大幅減益決算だった前期を底に、小幅ながらも利益が反発する。

さらに来期は、回復の度合いが力強さを増す。空運の連続赤字、情報・通信業の営業益反落を除くほぼ全業種が増益となり、全体の営業増益率は20.3%になると予想している。

見出しランキングも様変わり

そうした状況は記事の見出しランキングにも端的に表れている。今号は上場企業の約7割を占める3月期決算企業の見出しは、来期(2021年4月~2022年3月)の内容を示すこともあり、見出しでもっとも多かったのが、【反 発】となった。今期は減益に沈むものの、来期は増益転換する状況でよく使われる。

『会社四季報』(2021年2集春号)は3月19日発売。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします。

2位から4位も順に【上向く】【復調】【浮上】と、ほぼ同じ意味合いの見出しが上位を独占した。前号では2位【反 落】、5位【続 落】、6位【赤字拡大】とネガティブな見出しが多かったが、様変わりした。

業種別に見てみよう。銀行業、保険業を除く31業種の中で、今期予想が営業増益となるのは食料品、医薬品、ゴム製品、ガラス・土石製品、非鉄金属、電気機器、その他製品、水産・農林業、情報・通信業、証券業の10業種だ。石油・石炭製品、鉄鋼は黒字転換する見通し。一方で陸運業、空運業の2業種が赤字転落となる。

上場市場別に見ると、今期の業績予想がいいのは新興市場(1部、2部、ジャスダックを除く市場)である。新興市場(337社対象)は、デジタル化を追い風にする企業が多く、営業利益は167.9%増と急伸する見通し。東証1部(1997社対象)の同7.4%増と比較しても好調ぶりが際立つ。

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