株投資で勝つ人が実践、「損切り」の正しい作法 感情の赴くままに不合理な判断をしない
僕がこれまでに最も影響を受けた本のひとつである『オニールの成長株発掘法』(ウィリアム・J・オニール著、パンローリング)では、「株式市場で大きく勝つための一番の秘訣は、毎回正しい判断を下すことではない。間違った判断を下したときにできるだけ損失を抑えることなのだ」と述べています。
また、「損切りは、回復不可能になるほどの大きな損失を被る可能性から身を守る、たったひとつの方法なのだ」という記述もあります。
7~8%の損失が出る前に必ず損切り
僕はオニールの教えに従って、7~8%の損失が出る前に必ず損切りをしています。仮に7%のマイナスで損切りした場合、次の投資で8%の利益を出せば失った資金を回復できます。
しかし、損切りの判断が遅れて損失が20%になってしまうと、元手を回復するにはそこから25%上昇するか、次の投資で25%の利益を出さなければなりません。さらに損切りが遅れて損失が40%まで膨らむと、60%以上の上昇が必要になります。
ここまで下落してしまった株が、60%も上昇するという奇跡の回復を果たせるかといえば、普通に考えて無理であり、持ち続ける意味はありません。この段階で損切りして減った資金を別の投資に回して頑張ったとしても、元に戻すのは相当、ハードモードです。
株に限らず、損切りの重要性は投資全般に共通することで、勝てない投資家の理由のほとんどは、損切りに関係しているはず。
「売らなければ損は確定しない」とばかりに、含み損を抱えた株をずっと持っていても良いことはありません。本来なら損切りして取り戻した資金で別の投資をして成功できたかもしれない可能性を、放棄することにもなるのです。
特に成長株投資では、大きな上昇が期待できる反面、下落した場合の下落幅も大きくなりがちです。一度の損切りの遅れが致命傷にならないよう、投資する前に損切りシナリオをしっかり描いておき、そのルールを厳格に実行することが何より重要になります。
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