「テレビ画面争奪戦」に負けた放送局のしくじり コロナ禍の配信サービス定着が放送にダメ押し

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インテージ社はテレビの視聴データを集約し「Media Gauge TV」の名で提供している。彼らが出した2020年2月から12月までのテレビ受像機での「アプリ起動率」を示すグラフを見てもらおう。

(出所)インテージ Media Gauge TVデータ

テレビ受像機に内蔵されたアプリはほとんどが動画サービスだ。おそらくYouTubeが圧倒的に多いが有料のものも含まれる。Netflixの日本での会員数は昨年500万を超え、テレビでのアプリを通じた視聴もかなり伸びたはず。おそらくそれも後押しして、前年よりアプリの起動がぐんと増えた。

緊急事態宣言が出た2020年4月から5月にかけてはいったん前年の160%を超えるほどになった。その後落ち着いたものの120〜140%で安定している。多くの人々が動画配信を利用するようになった証しだ。一緒に地上波とHDMIを示しているが、4〜5月に少し増えたもののさほどではない。巣ごもり期に最も増えたのがアプリなのがわかる。

「お茶の間」で動画配信を見る時代

ではテレビ放送を見る時間とアプリを見る時間を直接比べてみよう。昨年1年間のテレビ1台あたりの試聴時間を比べてみたグラフだ。

(出所)インテージ Media Gauge TVデータ

「なんだ、地上波のほうがずっと上じゃないか、アプリの利用時間なんか全然低いよ」と多くの人はそう感じるだろう。だが、テレビとネットの動向を追ってきた私からすると、かなり驚くグラフだ。

あくまでこのグラフは“テレビ受像機で何をみたか”を示している。テレビで動画を見る時間が地上波放送の視聴に比べて、これほどの存在感を示したのは初めてだ。当初は、スマホで若者が見るのが動画配信のスタイルだった。それがテレビで見られているということは、家族で動画配信を見る時間がかなり増えたということでもある。

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