アフターコロナの中国で「日本車が好調」の訳

24.1%のシェアを獲得した日系メーカーの戦略

トヨタでいえば、TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)プラットフォームを採用したセダン「カローラ」(一汽トヨタ)と「レビン」(広汽トヨタ)、SUVの「C-HR」(一汽トヨタ)と「イゾア」(広汽トヨタ)。

「カローラ」の兄弟車となる「レビン」のハイブリッドモデル(写真:トヨタ自動車)

ホンダなら、グローバルミッドサイズプラットフォームを採用した「アコード」(広汽ホンダ)と「インスパイア」(東風ホンダ)、「フィット」をベースに開発されたSUV「ヴェゼル」(広汽ホンダ)と「XR-V」(東風ホンダ)なと、両社ともすでに多くのモデルで兄弟車をラインアップしてきている。

また、中国でSUV人気が続く中、トヨタRAV4の兄弟車「ワイルドランダー」や、ホンダCR-Vの兄弟車「ブリーズ」が発売されることから、日系メーカーは人気車種の波及効果でさらなる販売拡大を図ろうとしているのだ。

中国で、東風汽車(ドンフェン)のみと乗用車の合弁生産を行う日産は、CMF (コモン・モジュール・ファミリー)で、車種や車格の壁を超えて共通化したモジュールの組み合わせによるクルマ作りが特徴である。同プラットフォームから生まれた「シルフィ」「エクストレイル」「キャシュカイ」が中国で人気を集めている。

中国市場にマッチしたモデルの投入

2つ目の要因は、低燃費車が好調であることだ。

トヨタとホンダのHEV(ハイブリッド車)は、現地生産によるコストダウンに取り組み、販売台数の増加を果たした。トヨタは2015年に現地で開発・生産した新型HEV「カローラ」「レビン」を市場に投入。レクサスでは、販売の3分の1をHEVが占め、中国での販売台数は累計30万台に達している。

また、ホンダは「SPORT HYBRID i-MMD」を搭載するHEVを強化し、その販売台数は2020年に20万台を記録した。現在、日系車は中国ハイブリット車市場(マイルドハイブリッドを除く)で9割超のシェアを占めている。

ホンダ「CR-V」は「SPORST HYBRID i-MMD」を搭載する(筆者撮影)

3つ目の要因は、設計の現地化だ。

日系メーカーは「モダン・スポーティ感覚・クール」を基本コンセプトに、ロングホイールベースや大きなフロントグリルの採用、長距離走行を考慮する乗り心地や車内空間の快適さなど、中国人の好みに合ったデザイン志向を開発に取り入れ、特にクルマの個性を重視する若年層の取り込みに成功した。

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