オリラジが「デビュー直後」にブレイクした必然 武勇伝ネタは「偶然の産物」ではまったくない

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

そうするうち、入試面接の日がやってきた。1分間のアピールタイムというものがあり、そこでぼくらは練習しまくった漫才をやり切った。

入学試験にパスするだけなら簡単なはずだった。でも、ただの面接と考えてはいけない。

ぼくらにとってこれは、面接という名の勝負なんだ! オーディションの場だ! なんとしても相手に強いインパクトを残すんだ! 

そういう気持ちでぶつかっていった。

「どっかで漫才やってたことあるの? え、初めて? ふーん。はい、次のひと」

というのが、面接官をしてくださった方の反応だった。ずいぶん素っ気ない。

でも「やってたことあるの?」と言われたということは、「なかなかやるじゃないか」という意味だと受け取れないこともない。悪くない反応だったように思える。

結果、無事に合格。ただ、そこは当然のこと。

入ってからが肝心なんだ。絶対にスタートダッシュをぶちかまさなければ。かなり気負って、学校に通いはじめた。

入学してから

NSCにはいろんな授業があって、座学もあればダンスなどのレッスンもある。せっかくだからとぼくは、すべての授業にせっせと出席した。

どれもこれまでの自分がまったく知らないことだったから、単純に新鮮でおもしろかった。

一方のあっちゃんはといえば、そういうお笑いに直接つながるかどうかわからない授業には、ほとんど出ようとしなかった。それよりもネタ見せという勝負のときに備えて、神経を集中していたみたいだった。

あっちゃんはなんとしてもネタ見せでインパクトを残すのだ、という気概にあふれていた。影響されやすいぼくもおのずとそうなった。

次ページ平均点じゃ意味がない
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事