異色の経歴で昆虫界を盛り上げる男の仕事観 餌を運ぶ「働きアリ」に自分の姿を重ねていた
僕の最終的な目標は、昆虫界隈を盛り上げることです。
虫は、動物よりも日常的に僕たちの生活に絡んでくるものです。「馬が苦手」という人がいても、馬にはめったに出会わずにいられますよね。でも、「虫が苦手」という人は、日々、虫と出会っています。そういった方々が、僕のゆるふわの漫画や絵本などの作品を通して、少しでも慣れてくれるようになったらいいなと思うんです。
僕のペットには、カブトムシ、タガメ、ヤゴ、水カマキリなどいろんな虫がいて、「G」のつく虫もいます。「G」には、飛べないし、動きも遅く、壁も登れない、皆さんが恐れる要素がすくない外国の種類もいるんですよ。
でも、漫画では虫が苦手な方のことも考えて、気持ち悪く見せないようにしています。昆虫でも、コオロギを食べるカマキリのような肉食昆虫がいますが、ゆるふわ漫画では、捕食シーンは描いていません。
僕はイラストレーターですから、ポピュラーな虫を、あくまでも虫の世界への「入り口」として、入りやすいように描いていこうと。そこから本物もなんとなく平気になってもらえたらうれしいです。
最近、虫が苦手だという方に、「ニジイロクワガタはいいですよ」とお伝えしたんです。ぴかぴか光って、すごくきれいでかっこいいクワガタなんですよ。そうしたら、その方は本当にニジイロクワガタを飼育して、虫が平気になってしまったとおっしゃっていました。アドバイスした僕のほうが驚いています。きれいでかっこいい甲虫は、おすすめです。
つらい経験や当時の気持ちを共有したい
『正直、仕事のこと考えると憂鬱すぎて眠れない。』は、僕のなかでは異色の作品です。編集の方から「4コマと文章で」とお話をいただいたときは、国語が苦手なのもあって不安でしたし、ファンのみなさんも、僕が文章を書いたということにびっくりしたようです。
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