異色の経歴で昆虫界を盛り上げる男の仕事観 餌を運ぶ「働きアリ」に自分の姿を重ねていた

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

僕の最終的な目標は、昆虫界隈を盛り上げることです。

虫は、動物よりも日常的に僕たちの生活に絡んでくるものです。「馬が苦手」という人がいても、馬にはめったに出会わずにいられますよね。でも、「虫が苦手」という人は、日々、虫と出会っています。そういった方々が、僕のゆるふわの漫画や絵本などの作品を通して、少しでも慣れてくれるようになったらいいなと思うんです。

僕のペットには、カブトムシ、タガメ、ヤゴ、水カマキリなどいろんな虫がいて、「G」のつく虫もいます。「G」には、飛べないし、動きも遅く、壁も登れない、皆さんが恐れる要素がすくない外国の種類もいるんですよ。

でも、漫画では虫が苦手な方のことも考えて、気持ち悪く見せないようにしています。昆虫でも、コオロギを食べるカマキリのような肉食昆虫がいますが、ゆるふわ漫画では、捕食シーンは描いていません。

僕はイラストレーターですから、ポピュラーな虫を、あくまでも虫の世界への「入り口」として、入りやすいように描いていこうと。そこから本物もなんとなく平気になってもらえたらうれしいです。

最近、虫が苦手だという方に、「ニジイロクワガタはいいですよ」とお伝えしたんです。ぴかぴか光って、すごくきれいでかっこいいクワガタなんですよ。そうしたら、その方は本当にニジイロクワガタを飼育して、虫が平気になってしまったとおっしゃっていました。アドバイスした僕のほうが驚いています。きれいでかっこいい甲虫は、おすすめです。

つらい経験や当時の気持ちを共有したい

『正直、仕事のこと考えると憂鬱すぎて眠れない。』は、僕のなかでは異色の作品です。編集の方から「4コマと文章で」とお話をいただいたときは、国語が苦手なのもあって不安でしたし、ファンのみなさんも、僕が文章を書いたということにびっくりしたようです。

次ページいつもの本と違って、読者層が大人のビジネスパーソンに
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事