新宿が人気、台湾発「日本投資熱」の実態 現地不動産大手が新たに東京へ進出

彭CEOは日本での事業拡大に意欲を見せた
すでに日本に進出済みの台湾大手不動産は実績を上げている。5年前に進出した信義房屋の日本法人は、首都圏の高級マンションの仲介を中心に、2013年の成約額が前年の約4倍となる100億台湾ドル(約340億円)に達した。
また、大手財閥、新光グループ傘下の新光国際開発は、不動産情報サービスのアットホームと提携し、自社のホームページから日本の不動産を検索できるサービスを実施している。このように、台湾の人々にとって、日本の不動産はますます身近な存在になっている。
台湾房屋が実施した投資家へのアンケートでは、34%が日本に投資したいと考えていたという。世界中に投資をする富裕層にとって、日本の不動産購入はリスク分散の意味もあるが、「台湾人は高齢者を中心に日本には好印象を持っている。文化も似ており、日帰りができるほど距離が近い」(台湾房屋の周鶴鳴総経理)と、特別な思い入れもあるようだ。
アベノミクスの援軍か
この日の記者会見の後、台湾房屋は日本、台湾の国会議員らを招いた「お披露目パーティー」も開催した。自民党の浜田靖一衆院議員は「台湾からの投資は大変歓迎する」とあいさつし、アベノミクス成功に向けた海外マネーの新たな援軍に期待を寄せた。
日本の不動産に対する“熱視線”は当面、続きそう。国内マンション市場では人件費や用地価格の高騰で新築物件の供給が減少しており、比較的高い利回りが期待できる物件は海外マネーを巻き込む形で、争奪戦が過熱する可能性がありそうだ。
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